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2018.12.10

ノーベル賞授与式みたいに、年末に犬たちにも○○賞をあげてみよう!

ノーベル賞授与式みたいに、年末に犬たちにも○○賞をあげてみよう!

12月10日は、ノーベル賞にその名が刻まれているスウェーデンの科学者・アルフレッド・ノーベルの命日です。彼の遺言に従って1901年から毎年選出されるノーベル賞には、物理学、化学、生理学・医学、文学、平和および経済学の「5分野+1分野」で優れた功績を残した人に賞が授与されます。
日本でも毎年「今年はどんな人が選出されるのか?」が話題になりますが、犬たちにもお誕生日以外に、なにかその子の「素敵なところ」をたくさん見つけておいて、褒める機会があれば私たちも楽しいはず!
皆さまの家でも、年末に特別に「犬たちのための賞」を設立し、表彰してみるというのはいかがでしょうか。

まずは、ノーベルという科学者とノーベル賞について。

ご存知の方も多いかと思いますが、ノーベルはダイナマイトの発明で財を築いた人物です。しかしながら、彼の発明品の多くは兵器などに利用されたことから、晩年のノーベルの研究に対して世間の目は冷たくなっていました。
自分のことを「悪の商人」「死の商人」と呼ぶ新聞記事などを見て、困惑したノーベルは、実際に死亡する1年前には遺言を残すことにします。
そこには、彼の換金可能な財は全て継続的に維持される基金として、前年に人類のために貢献した人々のために分配される、と書かれていました。この意思を受けて、設立されたのが現代まで続いているノーベル賞を付与するノーベル財団です。

犬たちに授与するなら……例えばこんな賞。

では、犬たちに賞を授与するとなると、一体どんな賞が良いのか。
スタッフに表彰する犬を募集してみたところ、いくつか受賞候補の犬たちがいたのでご紹介しましょう。



日本代表ご恩は忘れないで賞……ハチ(秋田犬)

日本人なら誰もが知る忠犬ハチ公。エピソードが海外で映画化され、世界的な日本犬ブームの火付け役にもなったスター犬です。

犬好きの方なら今更説明をするまでもないと思いますが、亡くなった飼い主を迎えに毎日渋谷駅まで行き、見えない姿を待ち続けたという、大変愛情深い犬だったといわれています。

でも、亡くなった飼い主はハチと実際に暮らすことが出来たのは一年余りだったと言われています。家に迎えられた子犬・ハチは、大層可愛がってくれた飼い主を心の底から信頼し、すくすくと成長しました。
当時、この家には既に先輩犬として、ポインターの2頭の犬たちがいて、ハチを可愛がり、時に先輩として厳しく指導していたのだそうです。人や犬からとても良く可愛がられたから、渋谷の駅で飼い主を待っている間も、暴れたりすることなく、良い子で愛されたのかもしれませんね。

さて、このハチですが秋田犬らしく、大きな体をしている犬ながら、とても男気溢れる性格だったとも言われています。当時の新聞記事によると、「ハチの近くで犬同士が揉め事を起こしてケンカを始めたり、弱い犬をいじめようと吠え立てる犬がいると、ハチはそこへ大きな体で割って入り、それでもやめないと吠える犬に軽く噛み付いていさめていた」というのです。

忠実なだけではなく、弱いものを助ける優しさを持っていたハチ。忠義と、そして犬の素晴らしさを世界にも伝えた彼には、ぜひ「ご恩は忘れないで賞」を授与したいです。



この時期が来ると思い出す★思い出すだけでうるっとするで賞……パトラッシュ(フランダースの犬)

こちらもお馴染み、犬が登場する物語の代表格・フランダースの犬からパトラッシュがエントリー。一部スタッフの熱烈な支持があるのですが、曰く「この時期になると思い出してうるっとする……」とのこと。

画家を目指す貧しい少年、ネロと一緒に暮らすパトラッシュは、つつましくも幸せな生活をしていました。しかし、ある時、街の富豪の家の風車小屋などを放火した濡れ衣を着せられ、住むところを失ってしまいます。クリスマス前日、応募していた絵画コンクールの落選の知らせを受けて更に落ち込んだネロは、吹雪の中を大聖堂に向かって歩き始めました。気落ちした主人を心配したパトラッシュも後をついていきます。寒さの中、一人と一頭は衰弱しながらも遂に大聖堂へたどり着くと、長年ネロが憧れていた、ルーベンスの宗教画に見下ろされながら命を落としたのでした。

死の間際にあっても、大切な飼い主と寄り添い、その体を温めようとしたパトラッシュの姿は涙ナシには語れません。

さて、パトラッシュの見た目のイメージは日本人であればかの有名なアニメ作品のパトラッシュだと思います。がっしりとした大きな体、メガネのような顔の模様、おっとりとした優しそうな顔立ち、そして顔どおりの優しく穏やかな性格……大型犬好きのツボを詰め合わせたような犬ですよね。
でも、原作である児童文学では、パトラッシュの見た目は「黄色い毛並み、立ち耳の大型犬で筋肉質……」と記されているのだそうです。黄色い毛並み、立ち耳で筋肉質……という特徴から、舞台であるベルギー原産のベルジアン・シェパードドッグがモデルだったのではと言われています。

おわりに

さて、今回ご紹介したのは「誰もが認める犬たち」でしたが、POCHIは全ての犬たちが表彰されるべき素晴らしい存在だと考えています。例えば、家族を癒してくれる存在であったり、ちょっぴり落ち込んだ時に寄り添ってくれたり、ビックリするようなイタズラをして笑わせてくれたり……。犬たちがくれる時間の全てが、人間の生活を豊かにしてくれるものですよね。
皆さんもぜひ、今年の犬たちとの思い出を振り返って「今年は○○賞だね」なんて話しかけて、犬たちを表彰してみてはいかがでしょうか。