2019.05.01
桜にも犬に嬉しい成分がある?甘い香りの天然抗菌物質のお話
花が散ったあとも、新緑が美しい桜。桜は見て楽しめるだけではなく、口にするものでも春を感じさせてくれるものに和菓子があります。桜餅や道明寺など、可愛らしい色合いと、ほおばった瞬間にふんわりと香る良い香りに思わず「春だな~」なんて口走ってしまう方も多いのではないでしょうか。
さて、この桜餅や道明寺などには付き物の桜の葉、お菓子を食べるときには外してしまう派とそのままいただく派に分かれます。ポチスタッフの間では、半々に分かれてしまいました(どちらも一度にたのしむというくいしんぼうスタッフが約2名)。
でも、どうして桜の葉が使用されるようになったのでしょうか?ということで、今回は桜の葉についてのお話です。
桜の葉が使用されるワケ
桜の葉には、桜の葉や木が傷つけられたり、枯れた時に放出される防衛物質が備わっていると考えられています。桜の葉の場合は傷ついた葉の組織から、「クマリン」などと呼ばれる物質が周囲に放出されることで周囲に抗菌作用や、他の種類の種子の発芽や生育を妨げることが分かっています。
桜の葉に存在する「クマリン」以外にもこのような働きを持つ物質があり、植物が防衛のためにそれらの物質を放出する現象は「フィトンチッド」とも呼ばれていて、犬たちにも使える消臭スプレーなどにも活用されています。
桜の葉は塩漬けにされることにより乾燥し、組織が壊されてクマリンが多く放出されるようになり、独特の甘い香りと抗菌作用が発揮されているようです。
冷蔵庫がない時代、傷みやすい和菓子に桜の葉を活用したのは、フィトンチッドの抗菌作用を活用するための昔の人の知恵だったのですね。
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スタッフ:オカピ
葉っぱ好きな犬なら、人が食べる桜餅の葉を与えても良いかなと思ってしまいますが、量の問題や塩分の問題などもありオススメできません。でも、フィトンチッドを活用した消臭スプレーなど、犬たちとの暮らしの中でも利用されています。
消臭アイテムも天然由来のものや犬たちに優しい成分を使用しているものが人気ですが、身近に感じる植物の成分と知れば、より安心して使えそうな気がします。