2019.06.30
ペット栄養管理士:岡安未来 プロフィール
■獣医さんになりたかった、けど
「獣医さんになるって大騒ぎしてたのに」と両親にいまだにからかわれます。
子供のころの夢は獣医さん。中学生頃までは勉強も頑張れたのですが、高校に入る頃には苦手意識があった数学で心が折れてしまい、成績は下降線に。
それでも理系の研究への憧れを捨てきれず、ズルズルと進路を定めるタイミングを引き延ばしてしまい、文系の学部への進学を決めたのは高校2年生の後半になってからでした。
■日本と中国の医学史の研究に没頭した学生時代
もともと好きだった歴史書や漢文を好きなだけ読める、と思って史学科に進学。歴史学と一言で言っても扱う文献の種類や考察する対象は、本当に様々です。(場合によっては文献を扱わないこともあります)
日本史、西洋史、東洋史という大きな枠組みに捕らわれず、古今東西のさまざまな地域の文化を学びながら、私が強く心惹かれたのは「医学史」という分野でした。
現代とは全く違う理由付けや解釈で説明されていた"病気"。
一方で、なぜか現代の医学にも通じる方法でされていた部分もある"治療"。
当時の人々が命や体をどのように考えていたのか、その理論はどのような経緯で生まれたのかなどを読み解いていきました。
日本古来の医学に連なる知識や、古代の中国の伝統的な漢方薬などについても学び、実際に古代の治療法が効果があるのかが気になって、台湾で手に入れた古いレシピを再現した漢方茶(煎じ薬)を自分の体で試してみたりもしました。
■憧れの動物と暮らす中の不安、あるいは後悔
さて、子供のころから大好きだった動物。でも、子供の頃は父がワールドワイドな転勤族だったため(犬が家の中と外を自由に出歩くような街に住んだことも)、なかなか迎え入れる機会がなく、歯がゆい思いがありました。
子供のころからの念願が叶ったのは、私が社会人になってから。実際に一緒に暮らし始めると、こんなに小さく頼りないこの子を、本当に育てられるんだろうか?と不安でたまらなくなりました。
健康は日々の食事から!という考えのもと、犬や猫の食事についても気を遣っていたつもりでしたが、若くして膀胱炎を発症してしまったうちの子の姿を見て、深く後悔することになりました。
たくさん時間をかけて、犬や猫の健康について調べたつもりでも、全然分かっていなかったのです。
うちの子が病気になってしまった理由は何だろう?これからどんなことに気を付けてあげれば良いんだろう?
これまで以上に必死に調べたことがきっかけで、気が付けばPOCHIの仲間になっていました。私と同じような経験をした人に向けて、本当に必要な情報を発信したいと思っています。
■極私的な知りたい欲を求めて。
ペット栄養管理士の資格を取得してからは、より多くの方からお話を伺う機会が増えたことで、知っていたつもりになっていたあれこれに気づかされる毎日です。
犬や猫との暮らしの中にある、たくさんの「なぜ?」「どうして?」「これってなに?」という疑問に対しては初心を忘れず(?)、自分自身の経験も交えながら、少しでも多くの方と共有し、一緒に学んでいけたらと思っています。昔はああだったけど、最近の考え方はこう、など"アップデート"もしなくては…!
"犬や猫"という動物のくくりではなく、一緒に暮らす"うちの子"のこととして考え、知ることを喜びに繋げていきたいと思っています。