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2019.11.22

「あの頃のプレミアム。」ポチ誕生の頃のおしゃべり座談会

「あの頃のプレミアム。」ポチ誕生の頃のおしゃべり座談会

POCHI は、1998年11月に誕生しました。
今ではほとんどあたり前と考えられている「危険な酸化防止剤や着色料が含まれていないものであること」「しっかりとしたパッケージであること」に加え、「可能な限り人間が食べられるぐらいの原材料で作られているものであること」を3本柱に専門バイヤーが厳選し、第1号となったカタログはフード類が12種類、オヤツが7種類、サプリメントが10種類、ケア用品が8種類、犬具やオモチャ、雑貨など数種類だけが掲載されていました。
1ページ目に書かれてあるのは「“ポチ”の生活を守るのは、私たち家族の役目です。」それから、
大切な犬たちが、本来の生き方の中で最大の幸せが得られるよう、国の内外から信頼できる製品だけをセレクトしました。」と続きます。
POCHIの誕生日に歴史を振り返った今回の特集。20年を経た今も変わらないものとあたらしいものを再確認してみたスタッフの座談会の様子をお届けします。

約20年前のポチスタートを切ったころのポチと、ドッグフード事情

POCHIのバイヤー A―
今思うと、あの頃ってまだ「プレミアム」なんて考え方はそれほど浸透していなくて、私自身もドライフードに対しての"機能性的なもの"など健康にとってプラスαな価値にはまだ目がいっていなかったように思います。

POCHIのバイヤー B
そもそも「プレミアムフード」の概念を作り上げたアメリカのフードメーカーが日本に上陸したのが、約30年くらい前のこと。この時初めてライフステージ別のドッグフードが登場して、「それぞれの段階で必要な栄養を与えましょう」と紹介されたときはかなりの衝撃があったんじゃないかな。

POCHIのバイヤー C
たしかに!それまではドッグフードという大きな括りでしかなくて、パピーでもシニアでも同じフードで大丈夫、という考え方でしたね。

DOG's TALK

若手スタッフOkapy

ステージ別って、プレミアムフード扱いだったんですか?

POCHIのバイヤー C
ライフステージごとに必要な栄養バランスで設計されたフードをプレミアムフードとし、成長期、妊娠授乳期は高栄養に、逆に肥満犬やシニア犬のために低カロリー、使役犬のために高カロリーなどがありました。

POCHIのバイヤー B
年齢別フードに次いで登場したのが、化学的な酸化防止剤を使用していないフード。まだパッケージの気密性や天然系酸化防止剤が進歩していなかったため、輸入している間に酸化が進んでしまい、嗜好性が落ちてしまっていて、実際に犬たちに食べさせようとすると食べないこともありました。

POCHIのバイヤー A―
ナチュラルフード、と呼ばれて合成酸化防止剤が無添加であることを前面に押し出していましたね。「ドッグフードの安全性」に注目が集まり始めたのも、だいたいPOCHI誕生の頃かもしれません。

POCHIのバイヤー B
POCHI 立ち上げ以前もペットフード関係に身を置いていたのですが、あるナチュラルフードの在庫が足りなくなってしまって、急遽空輸で取り寄せたことがあったのですが……。届いた商品を開封して、びっくりしました。信じられないくらい香ばしい良い匂いだったわけ。つまり……、私がずっと嗅いでいたそのフードの香りは、輸送の間に徐々に酸化してしまっていて、その匂いしか知らなかったんです。どうしたら日本の犬たちにもっと安全で美味しいものを届けられるんだろうか、というチャレンジの原点にもなった経験のひとつ。

DOG's TALK

ナチュラルフード・・・・。「自然食志向のドッグフード」ってことですかね。

確かにナチュラルフードって、酸化が進みやすい分、美味しくなかったんでしょうね。今と比べると、パッケージの質も悪く天然系の酸化防止剤も効力が弱かったようです。

酸化しているけどナチュラルにこだわったフードと、危険だけど酸化していないフードの二択しかなかったんですか?

いやいや、それがあったんです。アメリカで不活性ガス充填パッケージや真空パックされたフードが登場していました。

で、手前ミソになりますが、そんなこだわったフードを「安心して食べさせられる美味しいフード」としてワクワクしながら見つけて集めて、どこよりも早く届けよう、と始めたのがカタログ通信販売POCHIだった。

DOG's TALK

若手スタッフOkapy

どうして、カタログ通販だったんですか?

POCHIのバイヤー A
あのころは、圧倒的に日本よりも海外のフードの方があらゆる面で優れていたと言っていいと思います。
着色料不使用、パッケージの性能、デザイン性、レシピなど、本当に当時は海外のフードに大きく水を開けられていたのが日本のドッグフード事情だったかな。

POCHIのバイヤー C
今はインターネットが発達して、ネットショップで商品ページにいろんな情報を記載できますが、当時はまだインターネットで買い物をするという概念がそれほど発達していなくて、巨大モール楽天さえも1年目か2年目あたりで、米国Amazonはまだ日本に上陸していませんでした。商品の詳しい情報は一部の専門店の商品に詳しい人に聞くなど、一般の家庭には届きにくいということもあったと思います。

POCHIのバイヤー B
POCHI は通販でありながら相談できる専門店を目指しました。カタログでそれぞれのフードをしっかり紹介して、使われている原材料がなんなのかできる限りすべて説明を行い、とくに使われていたハーブひとつひとつの説明をしていたページは、皆様から喜ばれましたねー。簡単な解説付きのようなカタログだったので、「ウチの子」の健康に安心、ちゃんと自分でチェックして選ぶことができる、というスタイルが支持されたのかもしれません。

DOG's TALK

若手スタッフOkapy

当時のカタログに載っていたブランドって今もありますか?

POCHIのバイヤー B
当時はPOCHIのオリジナルドッグフードはないのですが、ナチュラルハーベスト、ヒルトンハーブ、ディーンズといったブランドは今もあります。
あー、これ!(カタログの中のページを指差す)今はもうなくなってしまったのだけれど、日本の犬具屋さんの首輪やハーネスは、なつかしいなぁー。
そういえば、この犬具屋さんは戦後まもない頃から続いていたところで、よく足を運びましたよ。ぜひともPOCHI のカタログに載せたいと何度も何度も。そこには、リードや首輪を作るための道具が、見慣れないものばかりずらりと並んでいて、圧倒されつつワクワクしたのを覚えています。そこの初代が作ったという白黒写真のカタログも存在していて、職人の仕事を肌で感じることができ面白かったです。時間を見つけてよく通ってました。

DOG's TALK

若手スタッフOkapy

当時のフードと今を比べて、もっとも進歩したなぁと思うところは?

POCHIのバイヤー A
酸化の話にも出てきましたが、私はやっぱりパッケージの進化をひしひしと感じますね。今では光をさえぎったり、ガスバリアのパッケージ素材を採用したりと、特にプレミアムフードにおいては嗜好性・安全性を高めるという目的でもかなり品質の良いパッケージが主流になってきています。

POCHIのバイヤー C
昔はジッパーもついていないのが当たり前で(笑)。パッケージは基本的にミシン縫いか、糊付けされているものばかり。小分けにすることなんて思いつきもしなかったですよね。

POCHIのバイヤー B
100円で売られているポテトチップスがガス充填されて酸化防止されているのに、その何十倍もする値段のドッグフードは全くそういった対策がされていない、というのが現実……だったよねー。

POCHIのバイヤー C
今の商品に関するお問い合わせでは「ジッパーが弱くて使いにくいです」なんてお客さまから指摘されることもあるんですが、それもドッグフードにジッパーがついて、保存に対する意識がかなり高まってきているからこそなのかなとも思ったり。

POCHIのバイヤー B
輸送の間の保存方法や、パッケージ自体の酸化対策と並行するように現在では酸化防止のためにビタミンE(トコフェロール)やハーブなどが使用されることが当たり前になってきています。フードメーカーも、さまざまな試行錯誤を繰り返して今のようなドッグフードの多様性が発展してきた、ということができるのかもしれませんね。

POCHIのバイヤー A
でもなんと言っても、進化といえば原材料でしょう。オーガニックを使ったり、フレッシュ生肉を使ったり、その生肉の水分に対応したフードを作る機械、エクストルーダーも進化していますよね。身体作りのタンパク質源という点でもチキン、ラム、フィッシュだけじゃなく、ベニソン、ワイルドボアーなどなど幅広くなっています。さまざまな機能性成分入りも随分増えました。

あの頃と、これから。

POCHIが歩んできた21年の月日があるからこそ、「POCHIザ・ドッグフード」ができたのだと私たちも改めて気づかされました。皆さまとのやりとり、メーカーとのやりとり、専門ショップとのやり取り、そのあいだにずっと立ち続けていたから『みんなの犬たちへの思い』が形にできたのだと……。

『愛犬を子供のように思える人のために贈る』
1998年 POCHIカタログ1号の表紙にのせた言葉です。これは昔も今も変わりません。

Topping friendly® DOG FOOD
トッピングフレンドリー® とは、2016年 ポチが新しく作った言葉です。

今私たち POCHI は「犬の食事」を、お腹を満たすだけの総合栄養食から健康的で犬たちがワクワクするような、それでいて犬の栄養バランスを崩さない、おいしいものを選んで混ぜる「トッピングフレンドリー®」にしていきたいと思っています。それを形にしたのが、トッピングフレンドリー®・フォーミュラーの総合栄養食『POCHIザ・ドッグフード』です。

健康に配慮するのはあの頃も、人も犬も同じ。
犬たちだけちょっと置いてけぼりだった、
食べてお腹を満たすという満足感のその先へ。

私たちはいいもの、上質なものを探して、見つけ出して手に入れると、少しだけ自分が成長したような気持ちになれます。これからもずっと犬たちがよろこぶことをたゆまず考え続けたいと思います。