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2019.12.02
犬の必須アミノ酸 アルギニンは犬の解毒機能に重要な栄養。
栄養素のなかには、犬たちが体内で作ることができず食事など、体の外からとることが「必須」と呼ばれているものがあります。その中のひとつが、肉や魚、大豆などのタンパク質を構成している必須アミノ酸と呼ばれるグループ。これらのアミノ酸は、犬たち自身が体の中で合成することができないため、食事から必ず摂取する必要があるもののことを指します。
ただ、加齢によって徐々に分解、吸収する力やそれらを体内で使うための物質に作り変える力は衰えていきます。また、卵や肉にアレルギーがあるため手作りにしている方は、これらの必須栄養素を知っておくと食材を選択するときの助けとなります。
今回はそんな必須アミノ酸の中から、犬たちの解毒作用や血液循環と免疫強化に関係するアルギニンについてご紹介します。
アルギニンってどんなアミノ酸なの?
アルギニンは犬たちの体の中でいくつか重要な働きを持っています。まず、ひとつはアンモニアなどの老廃物を解毒するために重要な鍵となります。アルギニンが不足しているとき、アルギニンの代わりにオルニチンやシトルリンが同じように解毒作用の鍵となることもできますが、中心となるのはアルギニンです。アルギニンおよびオルニチン、シトルリンが欠乏すると、犬たちは老廃物を上手く無毒化できなくなることがあるので、必要量をきちんと摂取するようにさせたいですね。
特にパピーたちの成長期には、健康的な成長にも必要なアミノ酸とされています。
また、アルギニンからは体内で一酸化窒素という物質が作られます。この一酸化窒素は、血管内の血流調整を助けるホルモンとしても使用されていて、血圧の調整などにも影響するといわれています。犬たちの血流を滞りなくするためにも、アルギニンは必要なアミノ酸のひとつです。
また、マクロファージなどの免疫細胞によって合成され、感染症などを防ぐ際にも活用されています。
アルギニンは意識的に摂取するべき?
アルギニンは犬たちにとっては必須のアミノ酸ですが、基本的には多くのタンパク質から十分に供給されるので、極端にタンパク質が少ない食事を与えない限りは欠乏する心配はありません。また、アルギニンが欠乏しているときには、オルニチンやシトルリンなどの他のアミノ酸がアルギニンの働きを補うこともあるようなので、さまざまなアミノ酸をバランスよく、という基本的な考えを大切に食事を選んでいくのが良さそうです。基本的にはアミノ酸スコアが高い食品は多くのアミノ酸を含んでいる食品ですので、卵や肉類、魚などをバランスよく組み合わせながら食べさせることがポイントです。
ちなみに、怪我をしている犬たちや感染症にかかった犬、ハイシニア犬の場合、免疫系などの働きが弱っている時にサプリメントなどで補うケースがあるようです。