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2020.05.18

一生ものの犬の歯を、動物病院でも再生できるようになるかも。[#今気になるトピックス]

一生ものの犬の歯を、動物病院でも再生できるようになるかも。[#今気になるトピックス]

犬のデンタルケアに対する関心が高まり、歯磨きを習慣づけたりデンタルケアができるガムを与えている方も増えています。犬の歯は人間と同様、一生のうちに一度生え変わるとその後は再び生えてくることはありません。だからこそ、歯を大切にする必要があるのですが、今後は犬の歯を再生することが可能になっていくかもしれません。

日本国内の大学で実施された実験で、歯胚細胞と呼ばれる歯を形成する細胞を培養し、喪失した歯の位置に移植することで再び同じ場所から歯が生えてきたことが確認されました。この時再生した歯は、構造的にも機能的にも完全な「歯」であるとされていて、犬の歯を完全な形で修復することができたのだそうです。
この技術が一般的になれば、歯周病などの治療によって抜歯が必要になった犬の歯や事故などで歯を欠損してしまったときに元に戻すことが可能になっていくのかもしれません。

ただ、歯周病や歯が欠けてしまった時に感じる痛みや負担は同じです。将来、動物病院で再生治療が行えるようになったとしても、一生自分の歯で食事をするための基本はハミガキ。
犬の歯周病を予防するためにデンタルケアを習慣付けることや口腔内の細菌バランスを保つための工夫は継続していきたいところ。それでも「いざ」という時の治療があるというのはありがたいですよね。

DOG's TALK

牛のひづめなどの固すぎるオヤツを食べさせたことで歯が欠けてしまい治療が必要になるケースもあります。犬の歯は小型犬と大型犬では形状に大きな違いはないといわれていますが、やはり小さい犬では歯が薄くもろくなってしまいがちです。そのことを踏まえてカミカミ系のおもちゃやトリーツもそれぞれの体格に合わせたものを選ぶのがいいですね。

とはいえ、犬たちは自分の歯で物を噛み、食べることに喜びを感じます。歯がなくなってしまい、自力で食べられなくなると元気がなくなってしまうというケースもあるようなので、いつまでも元気で楽しく過ごしてもらうためにも、犬たちの歯のケアはとても重要。食欲が落ち込んだ原因は歯や歯肉の痛みだった、ということもあります。犬の口内環境のチェックはこまめに行い、必要に応じたケアを行っていきたいですね。