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2023.07.06
犬の心臓の負担を減らす。夏の「ヒートショック」とは?その他気を付けるべきことをまとめました。
高齢になった犬は、心臓のトラブルが多くなります。犬の健康診断で指摘されたり、犬の様子の異変に気が付いて診断されるなど、心臓の異変に気が付くきっかけはそれぞれですが、遺伝的な理由で心臓病になりやすい犬種もいて、気にする方が多いように思います。
すべての飼い主に共通しているのは「病気になっても少しでも長く元気で過ごしてほしい」という願いではないでしょうか。
そこで、今回はコンサルティングサービスに寄せられた質問の中でも多かった「心臓病」に関連する話題の中から、夏に注意したい「夏のヒートショック」と心臓病になってしまった犬との暮らしで気を付けたいことをまとめてみました。
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ヒートショックは、冬だけのものではありません。
急激な気温の変化が心臓への負担となり起こる「ヒートショック」は、気温差が大きくなると心臓への負担も大きくなります。
冬に話題になることが多いので、冬のものと思っている方は多いと思いますが、実は夏にも同じような現象が起こることが知られています。
■ヒートショックは温度差が原因で起こります。
ヒートショックは、急激な温度差によって体がダメージを受ける現象のこと。
当然のことですが、温度差は冬場だけでなく夏場にも生じます。例えば、暑い夏の日に屋外からよく冷えた室内へ入った場合、逆に冷房の効いた部屋から暑い屋外に移動するときなどに、大きな温度差を感じる場面があると思います。犬もこの温度差を感じたことで体調を崩してしまう子がいるようです。
一般的に、人間では10℃以上の気温差を感じるとヒートショックのリスクが高くなるといわれています。
■犬は夏こそヒートショックに要注意。
涼しかった室内から、高温の屋外に出ると、大きな気温差にさらされることになります。この時、路面により近い位置にいる犬たちは、人間よりも体感温度は高くなるということに注意してください。
太陽の強い光で熱された路面の温度は60℃になるともいわれていますから、私たち以上に気温差を感じている可能性が高いです。
直接路面に触れることでやけどが引き起こされる可能性もありますが、心臓に不安がある犬は温度差にも気を付けて、なるべく散歩の時間は早朝、夜をメイン にする、徐々に暑さに慣れさせていくなどの工夫が必要です。
場合によっては、夜になっても気温が下がらない熱帯夜は散歩は避け、涼しい部屋で過ごさせるなど「無理はさせない」選択があっても良いと思います。
その他の心臓病の犬との夏の過ごし方で気を付けるべきこと。
■食事面では低カロリー、低脂肪
一般的に、心臓病が疑われる場合には食事は低脂肪食・低カロリー食を意識するよう指導されることが多いです。
シニア犬になると犬は運動量が低下し、代謝も落ちるため太りやすくなるといわれています。体重が増えることによって、心臓に普段がかかるだけではなく、関節を痛めやすくなるので、シニア期の犬たちの総合的な健康を考える意味でも肥満にならないよう注意することが大切です。
体が大きくなると、その分体の中を流れる血液の量も増えます。このことが心臓への負担を大きくする要素の一つになっています。
■塩分は制限が必要?
また、ドッグフードやオヤツに含まれるナトリウムの量にも注意が必要だといわれています。ナトリウムは、いわゆる塩に含まれる成分です。
ナトリウムは、水を体にためる性質があり、食塩を多く摂取すると循環血液量が増加して心臓に負担がかかるからです。
塩分の制限をすることを目的として、犬たちが旨みを感じるアミノ酸などの成分を塩味の代わりに使用して嗜好性を上げる工夫をしたドッグフードも作られているので、活用してみるのも良いですね。
心臓に配慮したドッグフードを選ぶのであれば、選択肢としてシニア犬向けのものの中でも低脂肪、低ナトリウムのドッグフードを軸に探してみるのがオススメです。
■ストレスケアもしっかりと。
犬の心臓を労わるために、ストレスケアもしっかり行っていきましょう。暑い日は散歩に行けなかったり、花火大会や夕立の雷の音に怯えたり…なにかとストレスが増えるのが夏の時期。
ストレスをため込んでしまうことも心臓の負担につながりますから、室内での遊びを取り入れたり、カロリーの低いオヤツなどを活用してストレス解消を心がけたいですね。
雷や花火大会などの大きな音に対してひどく怯えるような犬には、植物の力を借りるリラックス系のハーバルミックスというものがあります。
心臓病の犬にもオヤツは与えられます。
心臓病の犬にも条件付きでオヤツを与えることができます。
・低脂肪、低カロリーで低ナトリウムである
・犬が肥満状態ではない
やはり、犬たちにとっておやつは楽しく、嬉しいものです。大好きな飼い主さんとの大切なコミュニケーション手段のひとつでもあります。飼い主心理としても、できることなら犬の喜ぶ顔を見るためにも食べさせてあげたい、と考えてしまいます。
ただ、犬たちのおやつも立派な食事。
療法食などを与えている時には、栄養バランスやカロリー調整を行うことが難しくなるため、おやつを与えることは推奨されていませんので、獣医さんに低脂肪、低カロリー、低ナトリウムのこのオヤツを与えたい、と具体的に見せて伝えてみてください。お墨付きをもらえれば安心ですよね。
おわりに
今回は、心臓に不安がある犬との夏の過ごし方についてご紹介しました。夏場、注意が必要なのは温度差です。涼しい室内と猛烈な暑さが襲う屋外を出入りする必要がある場合は、なるべく時間をかけて温度差に慣れさせたり、持ち運びができる扇風機、涼感素材でできた服などを着せて温度差が負担にならない工夫が必要です 。
食事に関しては、暑さで食欲が落ち込む子も多いので思ったような食事管理ができず、悩む飼い主さんも多いです。食べてくれないという時は、頭を柔らかくして犬が自発的に食べてくれるものを中心に、少しずつ食べられる量を増やしていくなど、長い目で見た体調・食事管理を意識することもいいかもしれませんね。