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2024.03.04
ドイツの街角から~ケルンに春とカーニバルがやってきた。~
*1 pochinski: スペインで保護された犬と暮らす、ドイツ在住の旅行&ファッションライター。趣味は犬の絵を描くこと、犬の首輪や冬用のセーターを作ること、たまに犬の手作り食やケーキ作りも。犬と暮らす日常のひとコマを不定期にお届けします。
ドイツでは今年の2月、140年来の暖かさを記録したそうです。
確かに、底冷えするほど寒い日はなく、月末には桜やマグノリアの花も咲き始めるなど、ドイツらしい冬の2月ではなかったような気がします。
そんな2月の中旬、私たちが暮らすケルンでは一大イベントが繰り広げられました。
カーニバルです。カーニバルは主にライン川流域の街々で開催されるお祭りで、中でもケルンはカーニバルが盛んな街として知られています。
カーニバルは例年11月11日に始まり、イースター40日前の「灰の水曜日」に終わります。
イースターに応じてカーニバルの日程も毎年変わるのですが、今年は最高潮を迎える最後の1週間が2月中旬だったのです。
では、人々がカーニバルでなにをするのか、簡単に言えば、飲んで、歌って、踊っての“どんちゃん騒ぎ”。
ですが、カーニバルはお酒を飲む人だけのものではなく、子どもからお年寄りまで誰もが楽しめるお祭りです。
カーニバル最終週には大小のパレードやパーティーがあちこちで開催され、それらに参加する人々がコスチュームや着ぐるみなどでユニークな仮装をするのもドイツのカーニバルならではです。
1つ、私たちが心配していたのはわが家の新入り、タビィのことです。
普通の日の散歩でさえ怖がるのに、一歩家を出ればほろ酔い気分の“スパイダーマン”や“熊”が歩いているカーニバルの最中に散歩できるだろうか…、という心配です。
結局、仮想した人々が街中に現れる前の朝の散歩は私が、日中や夜の散歩は夫が担当し、なんとかカーニバルの期間を乗り切ることができました。
カーニバルが終わると、イースターまで40日間の断食期が始まります。
断食期とは、お酒やお肉、スイーツなどの飲食を控えたり、車や携帯電話など日頃使うものを使わなかったり、人それぞれに何かを断つ期間です。
カーニバル中の暴飲暴食から心身をリフレッシュできる良い機会でもあります。
ただし、実際にどれくらい多くの人たちが実践しているのかはわかりません。
わが家でも毎年断食しようと始めても、誘惑に負けて途中で断念してばかり。そこで、今年は私たちなりのプチ断食をすることにしました。平日断酒です。週末にだけお酒を頂こう、というとてもゆるい断食で、これならば40日間続けられる気がしています。