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2020.05.11

オリゴ糖抽出成分、ケストースっていったい何?腸内有用菌の頼れるサポーターに注目!

プロバイオティクス、プレバイオティクス、シンバイオティクスなど、腸内環境を整える成分が注目されるようになっていますが、その中にケストースという成分があるのをご存じですか?

ちょっと面白く聞こえるこのケストースは、乳酸菌やビフィズス菌、酪酸菌といったいわゆる有用菌が好んで栄養にするオリゴ糖の一種です。自然界ではアスパラガスなどの野菜に含まれていて、ほんのり甘さを感じるものの一般的な砂糖(ショ糖)と比べるとカロリーは約半分という糖類です。
ケストースがある環境では、腸内細菌の内でもとくに有用菌が大きく増殖するようになることから、腸内環境を整えるプレバイオティクスとして注目されています。

人間ではすでにケストースが持っている機能についての研究が進められていて、有用菌のひとつである酪酸菌の働きを活性化するとされています。酪酸菌がケストースをエサにして作り出された酪酸は、腸内の悪玉菌の増殖を抑えるほか、抗生物質などによる下痢を軽くすることが分かっています。
また、成長期のパピーに20週間継続してケストースを与えると免疫が活性化された、という研究結果も出ています。

現段階では犬の食事にケストースを加えることの効果は研究されている途中ですが、今後お腹が弱い犬たちの整腸にケストースが使われるようになっていくのかもしれませんね。

DOG's TALK

人間では、免疫系の改善などの観点でケストースの研究が進んでいて、酪酸菌が作る代謝副産物である酪酸には、腸内環境を整え、病原菌などの増殖を抑えるだけではなく、免疫が適切に働くようにサポートすることが分かってきています。同じように犬たちの免疫系を調整する働きが分かれば、アレルギーに悩む犬たちへのサポートとしてより広がりを見せていくことになりそうですね。