2021.09.09

犬にオススメ食材!ドッグフードにさつまいもを使用する理由とは?

犬にオススメ食材!ドッグフードにさつまいもを使用する理由とは?

ドッグフードの選択肢が増え、犬の健康維持のために「どんなものを食べさせたいか」「何を避けるか」について考える人が増えてきています。
フード選びの基準は飼い主それぞれ様々ですが、ドッグフードの原材料に注目して選ぶ方は多くなってきました。ポチでもたびたびドッグフードの原材料について「どうしてこれは使われているんですか?」という質問が届きます。

そんなドッグフードの原材料の中から、今回はさつまいも(スイートポテト)についてご紹介します。
スイーツに使われるほど、甘くておいしいさつまいもですが、オヤツではなくドッグフードの原材料として使用される時にはどんなメリットがあるのでしょうか?改めてご紹介します。

さつまいも(スイートポテト)に含まれる栄養について

まずは、さつまいもに含まれている基本的な栄養素についてご紹介します。

 

さつまいもに含まれる栄養素/100g

出典:文部科学省 日本食品標準成分表2020年版(八訂)

エネルギー:151kcal
タンパク質:1.4g
脂質:0.2g
炭水化物:39g
水溶性食物繊維:1.1g
不溶性食物繊維:2.4g

ドッグフードでは製造工程でエクスエクストルーダーという機械にて加熱調理を行うので、同様に加熱調理を行うさつまいも/焼きのデータを参照しています。

さつまいもには、食物繊維が豊富に含まれていることは一般によく知られています。
その内訳をみてみると、水溶性食物繊維が1.1g、不溶性食物繊維が2.4gとなっています。
水溶性食物繊維は腸の中でウンチに水分を含ませてスムーズな排便をサポートするだけではなく、腸内細菌たちのエサとなり健康的な腸内環境の維持に役立ちます。
また、不溶性食物繊維はしっかりとウンチを固めてくれる働きが期待できます。
食物繊維は多ければ良い、というわけではなく水溶性食物繊維と不溶性食物繊維がバランスよく含まれていることが大切です。さつまいもの食物繊維は非常にバランスがよく、お腹の健康維持に役立つといわれています。

 

その他の注目したい栄養素

■ヤラピン

生のさつまいも切った時に、切り口に白っぽい液体が染み出すことがあります。これがヤラピンで、さつまいも特有の栄養素です。
ヤラピンは古くから便秘に役立つ成分として使われてきたようで、腸の動きを促進することが分かっています。
高齢の犬では運動不足などで腸の動きが悪くなり、便秘になりやすくなります。そういった時に嬉しい栄養素ですね。

ちなみに、ヤラピンは加熱してもその働きを失うことはありません。

 

■ビタミンC

ビタミンCはメジャーな栄養素のひとつですが、熱に弱いという特長があり、原材料にビタミンCが含まれていても加熱調理の過程で失われてしまうことが多いです。
しかしさつまいもに含まれているビタミンCは、デンプンや食物繊維に保護されるため熱に強いといわれていて加熱調理を行っても失われにくい傾向があります。

 

犬にさつまいもを与えるのがオススメの理由

■ノーグレインのドッグフードを実現するため

今ではすっかりメジャーになったグレインフリー。炭水化物の供給源として穀類の代わりの原材料としてさつまいもを使用するものも増えてきています。さつまいもを使用することでドライフードの粒をしっかりと固めつつ、犬にとって必要な炭水化物を取り入れることができているのです。

 

■血糖値の上昇しやすさを表すGI値が低いから

ドッグフードの炭水化物の供給源としてさつまいもを使用するとき、ポイントとなるのがGI値の低さです。
GI値とは、グライセミック・インデックス(Glycemic Index)のことで、食品を食べた後に血糖値がどれくらい急激に上がりやすいかを数値で表したものです。つまり、どれくらい炭水化物が糖として吸収されやすいかが分かります。

もともとは血糖値の管理が必要な糖尿病の治療などで重視されていた指標ですが、現在では糖尿病の犬だけではなく犬の普段の健康管理などでも注目されるようになっています。
低GIの食品ほど炭水化物=糖が吸収されにくいということなので、ダイエットに適しているという考え方もできます。

この特長から、さつまいもをドッグフードの原材料として、あえて使用するメーカーも多くなっています。

 

■豊富な食物繊維でお腹の健康維持に役立つから

さつまいもには水溶性食物繊維と不溶性食物繊維がバランスよく含まれています。いいウンチは健康のバロメーターですから、お腹の健康維持を意識して使用されることが多いです。

また、さつまいもに含まれるヤラピンは便秘などに悩む犬には嬉しい成分となり、消化器系ケアの療法食などでも使用されることがあります。

便秘や軟便など、お腹の状態が安定しないお悩みがある犬はさつまいもに注目してドッグフードを選んでみても良いと思います。

スイートポテトを使用しているドッグフード紹介

おわりに

今回は私たちにもなじみ深いさつまいもをドッグフードの原材料として「どんなことを期待して配合しているのか」という切り口で改めてご紹介しました。
さつまいも以外の身近な食材でも、改めて調べてみるとさまざまな嬉しい成分が含まれていることがあります。ドッグフードに使用されるメリットが分かれば手作り食や犬にオヤツとして与える時も、その食材のいいところを意識できますね。
食材を知ることで、毎日の健康管理がいつの間にかレベルアップしている…ということもあるかもしれません。