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2021.10.06

ドッグフードで人気の馬肉、その理由は?注目成分のグリコーゲンについて

ドッグフードで人気の馬肉、その理由は?注目成分のグリコーゲンについて

ドッグフードに使用される原材料の中には、それが使用されているだけで選ばれる理由になるような人気の食材があります。
その代表的なものが「馬肉」。ポチに届けられるドッグフードに関するお問い合わせの中にも「馬肉を使用しているドッグフードのオススメを教えてください」というお声があります。

多くの方から支持を集めている馬肉ドッグフードの人気の理由について、そして馬肉に含まれるグリコーゲンについてご紹介します。

人気の食材・馬肉の注目ポイント

ドッグフードの原材料やオヤツで馬肉が人気な理由はいくつかあります。馬肉を使ったドッグフードを選ぶ代表的な理由としては以下のものがあります。

【馬肉を使用したドッグフードのメリット】
・タンパク質が豊富に含まれている
・低脂肪

馬肉を使用しているドッグフードは、多くのメリットがあるといわれていますが、ドッグフードの原材料としてみる時には、タンパク質が豊富に含まれていて、馬肉自体に含まれている脂質が低めであることがポイントになります。脂質をなるべく抑えたい、体重管理が必要な犬や肝臓・膵臓などにトラブルがある犬など、脂質が低めのドッグフードを選びたい飼い主に人気があります。
忘れてはいけないのが、馬肉に含まれている犬の健康維持に役立つ成分が含まれていること。中でも注目を集めている成分のひとつがグリコーゲンです。

馬肉はどれくらい低脂肪なの?

ドッグフードの原材料として馬肉を考えた時に、脂質の低さがポイントになるとご紹介しましたが、どれくらい脂質が低いものなのでしょうか?同じ赤身肉である牛肉、ラム肉と比較してみましょう。※いずれも日本食品標準成分表2020年版(八訂)を参照した数値となります。

【赤身肉での比較】
<脂質の量の比較>

・馬肉 :2.5%
・牛肉(赤身) :26.1%
・ラム肉(赤身) :25.9%

とにかく脂質の量が非常に低く、牛肉やラム肉の約1/10となっています。


<タンパク質の比較>
・馬肉 :20.1%
・牛肉(赤身) :16.5%
・ラム肉(赤身) :15.6%

タンパク質で比較すると、馬肉が最も高くなっています。
次に、カロリーの面でも比較してみましょう。


<カロリーの比較>
・馬肉 :102kcal
・牛肉(赤身) :293kcal
・ラム肉(赤身) :287kcal


脂肪分が非常に低いため、カロリーも抑えられています。タンパク質が豊富に含まれているので、しっかりとタンパク質を取り入れたい時に使用されるようです。
カロリーも控えめなので体重管理が必要な犬、高齢の犬にもオススメですよ。

馬肉に多く含まれるグリコーゲンってどんな成分?

馬肉に多く含まれるグリコーゲンは犬の健康管理に役立つ成分ですが、どのような働きをするのかをご紹介します。

 

■グリコーゲンってどんな成分?

グリコーゲンは、糖原質(とうげんしつ)という別名を持っています。その名の通り糖として体内で使うことができる成分で、一時的に肝臓で貯蓄することが可能です。

グリコーゲンは速やかに糖に代わり、エネルギーに代謝されるという特長があります。

一般的に糖は植物性の食材に含まれることが多く、糖を取り入れるためにはデンプンを含む穀類やイモ類などが使用されることが多いですが、グリコーゲンは馬肉などの動物性の食材に含まれることから動物デンプンと呼ばれることもあります。

 

■グリコーゲンの役割

安静時には糖が、激しい運動を行う際、体温維持など継続的にエネルギー消費が必要となる場合には脂肪が使われるなど、状況によってエネルギー源として使用される栄養には違いがあります。
では、グリコーゲンはどのような時に使用されるのかというと、スポーツや高い運動時などにグリコーゲンが優先的に使われます。
これはグリコーゲン自体が主に筋肉を動かすために使用されるためです。

筋肉の中のグリコーゲンが減少してしまうことで筋肉を動かすのが難しくなってしまい、筋肉の疲労感として現れます。
そのため、疲労が溜まっている時にグリコーゲンが効果的ともいわれています。

こんな子にオススメ!馬肉を使ったドッグフード

ここまでの情報を踏まえて馬肉を使用したドッグフードをオススメしたい犬の特長として以下のものがあります。

・運動量が多く健康的な筋肉の維持を意識したい犬
・肝臓の負担を減らしたい犬

これらのお悩みがある犬の食事を選ぶときには、食材として馬肉を使用しているものを選んでみるのも良いかもしれません。
とくに注目したのは、すぐにエネルギーに変換されることです。通常、エネルギー代謝は肝臓が行っていますが、速やかにエネルギー源になるので肝臓への負担は少なくて済みます。
寄生虫対策の投薬が続いている時、季節の変わり目などで肝臓に疲労が出ていそうなときにも意識的に馬肉を使用したドッグフードを選んでみてはいかがでしょうか。

おわりに

今回はドッグフードの原材料として人気が高い馬肉についてご紹介しました。
ドッグフードに使用される馬肉は嗜好性が高いだけではなく、栄養面でも注目したいグリコーゲンなども含まれています。
ドッグフード選びの際には、スペックや製造国だけではなく、原材料や含まれている成分にも注目して選ぶと、より選択肢が広がっていきます。
ドッグフードの選び方、気になる原材料などがあればポチのコンサルティングサービスで、ペット栄養管理士に気軽に相談してくださいね。