- コラム
- スタッフコラム
2023.09.28
仕事もフィカも一緒!スウェーデンで出会った犬たち~番外編・南半球のDog's letter~
世界の様々な地域に順応して暮らしている犬たち。
ところ変われば犬とのライフスタイルも変わります。日本とはちょっと違う?共通してる?目新しいドッグライフ情報を、今回、次回は特別編として北欧の国々からお届けします!
《前回のノルウェー編はこちら⇒飼い主と一緒に夏を満喫!ノルウェーで出会った犬たち~番外編・南半球のDog's letter~》
前回に引き続き北欧の国々を訪問する筆者。今回はスウェーデンで暮らす犬たちの様子をお届けします。
スウェーデンは、現代も国王が存在する立憲君主制の国。北欧地域では最も多くの人が暮らし、針葉樹林が広がる美しい自然と、家具や食器などの洗練されたデザインで知られるこの国では、いったいどんな犬たちと出会えるのでしょうか?
街中で出会ったスウェーデンの犬たちの日常の一幕を、スナップ写真とともにお届けします。
犬の留守番は6時間以内!
引き続き、北欧を旅しています。
ノルウェーでの仕事を終え、次に向かったのはスウェーデンの首都ストックホルム。
大小14の島々から成る美しい都市で、別名「水の都」と呼ばれています。
まずは中世の面影を残す旧市街ガムラスタンを散策。
早速、つぶらな瞳がかわいい姉弟犬と出会いました。フレンチブルドッグとキャバリアのミックスだそうです。
「お姉ちゃんのサナと弟のアルファンソ。体は弟のほうが大きいけど、すごくやんちゃで甘えん坊で、いつもサナが面倒を見てあげているんだ」
1歳になったばかりというアルファンソがはしゃぎだすと、サナがやさしくたしなめます。
「小さいけど、ビッグシスター。頼りになるよ」と飼い主さん。
サナのリードで、アルファンソも上手にお散歩ができていました。
この日はその後もピットブルとブルテリアのミックスのバディ、チワワのレイア、ハスキーのルカなど、次々に犬と遭遇。スウェーデンも犬好きの人が多い様子です。
実は、街中でよく犬を見かける理由には、スウェーデンならではのルールも関係していました。
「犬は家族の一員であり、アクセサリーやおもちゃではありません」をモットーとするこの国の規則で、「犬を留守番させるのは最長6時間まで」と決められているのです。
仕事などでそれより長い時間家を離れる場合は、職場に犬を連れて行く、犬のデイケアに預ける、ペットシッターを利用する、のいずれかを選択する必要があるのだとか。
スウェーデンでは犬連れ出勤OKな会社が珍しくないそうです。
フィカタイムも犬と一緒
スウェーデン人は1日に平均4~5杯のコーヒーを飲むといわれ、「フィカ」と呼ばれるコーヒーブレイクの伝統を大切にしています。
ここでも、もちろん犬同伴が基本。
スウェーデンのカフェはテラス席だけではなく、室内席でも犬連れ可能な店が多く、フィカするたびに犬に出会うことができました。
コーヒーと一緒にケーキやシナモンロールといった甘いものをいただくのがフィカの基本。
犬は飼い主の足元でおとなしく座っていて、おいしそうなスイーツを見てもほしがったりねだったりすることはありません。
こうしたマナーがしっかり身についているからこそ、どのカフェも犬ウェルカムなのだなと思いました。
猟犬も現役で活躍中
ストックホルムの島々の中で、最も緑豊かなのがユールゴーデン島。
まるで島全体が森のようで、リゾート気分が味わえます。
ストックホルムの中心部ではリードをつけて散歩している犬が大半でしたが、ここではオフリードも可能。
自然道を歩いていると、ボールを追って走り回るマックスに出会いました。
「この子はラブラドール?」と飼い主さんに尋ねると、「そうだよ、でもちょっと特別なラブラドールで、ハンティング・ラブラドールっていうんだ」とのこと。
引き締まった体で、筋肉がしっかりついているのがわかります。
スウェーデンもニュージーランドと同様に、伝統競技としてのハンティングが行われています。マックスは非常に優秀な猟犬なのだそうです。
「体力があって走るのが大好き。だからいつもここで回収の訓練も兼ねてボール遊びをしているんだ」と飼い主さん。
マックスは「早くまたボールを投げて」とアイコンタクトで訴えていました。
世界で愛される柴犬
スウェーデンではラブラドールやゴールデン、シェパードのような大型犬からチワワ、フレンチブルといった小型犬まで様々な犬と出会いました。
そして何と、柴犬とも遭遇。
柴犬はニュージーランドでも最近人気が高まっており、見かける機会も増えてきたのですが、遠く北欧でも出会えるなんて驚きです。
「名前はピカよ。日本の犬だから、あのゲームのキャラクターからつけたの」と飼い主さん。
日本の犬が海外でたくましく生きているのだから、私も仕事を頑張ろう――おそらくピカは何も思っていないでしょうが、勝手に元気をもらって明日への活力がわいてきたのでした。