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2024.04.01
最新研究から探る!プロバイオティクスは肥満体型の犬の体重管理に役立つ?
日々さまざまな犬の健康維持に役立つ成分や栄養バランスについての研究が進められています。とはいえ、最新研究が実際に商品に取り入れられて、飼い主と犬の手元に届くようになるまでかなり時間がかかります。
ポチでは、ドッグフードのドッグフードの最新研究の情報の中から、ちょっとワクワクするようなものを厳選してお届けします。
今回は犬の体重管理、健康的なダイエットに活躍してくれそうなプロバイオティクスに関する最新研究についてご紹介します。
体重管理に役立つ?プロバイオティクスへの期待
犬の肥満は世界的な問題となっていて、より効果的に体重管理ができる食事療法についての研究がさまざまな観点から進められています。
そんな中、先日アメリカの微生物学会の発行する雑誌で「犬の体重管理に活用できるプロバイオティクス2種を特定した」と発表されました。
今回の研究では、比較的代謝能力が高い若い犬と代謝が低い老犬の腸内細菌の違いを詳しく調べ、老犬では乳酸菌、ビフィズス菌種、腸球菌種の個体数が減少していることが判明しました。
これらの腸内細菌をより詳しく調査していくことで、代謝や体重管理に関係している腸内細菌を特定することに成功したとのことです。
今回特定されたのは、"Enterococcus faecium(エンテロコッカス・フェシウム) IDCC 2102"と"Bifidobacterium lactis(ビフィドバクテリウム=ビフィズス菌) IDCC 4301"という二つの腸内細菌とのことです。
これらの菌を脂質が多く含まれる食事と一緒に犬に一定期間食べさせたところ、体脂肪を減少させ、肥満によって引き起こされる腸内細菌のバランスの乱れを改善することができた、と発表しました。
今回の研究では食事の量や運動などの影響についてはあまり詳しく紹介されていないので、より詳しい検証が求められますね。
プロバイオティクスのメリット
今回体重管理に役立つとされた腸内細菌は、エネルギー代謝を活性化する可能性があるとのことです。
一般的に、高齢になった犬は筋肉量が低下し、基礎的な代謝能力が低下するため、肥満になりやすい傾向があります。この部分が腸内細菌の働きによってカバーできるようになれば、犬の健康寿命がより一層延びていくことになりそうですね。
肥満になると腸内細菌のバランスが乱れてしまい、さらに肥満になりやすい腸内環境ができてしまうほか、消化器系や免疫系にも影響が出るケースも少なくないのだとか。
また、脂肪の蓄積は全身性の炎症やホルモン代謝にも関係することが判明しつつあるようで、腸内環境を理想的な状態で維持できた場合、炎症や内分泌系のトラブルの対策にもつながる可能性もあるようです。
先ほどご紹介した2種の有用菌(エンテロコッカス・フェシウムとビフィズス菌)のような腸内細菌をバランスよく摂取することで、肥満だけではなく様々な健康へのメリットを受けることが可能になるかもしれない、と研究者たちは期待しているそうです。
■ 腸内細菌が作る「短鎖脂肪酸」と代謝の関係
近年、体重管理の観点から注目を集めているのが「短鎖脂肪酸」です。
短鎖脂肪酸は、ビフィズス菌や酪酸菌などの善玉菌やバクテロイデスなどの日和見菌が食物繊維やオリゴ糖をエサとして分解し発酵することによってつくられる成分です。
短鎖脂肪酸の役割は様々ありますが、ダイエットに関連するところでは「交感神経などの神経細胞と結合して神経や脳を活性化させエネルギー消費を高めること」がわかっています。
これにより、脂肪の蓄積を防ぎ代謝を上げて痩せやすい体質へと改善されやすくなるのでは…ということで、最近注目されています。
取り入れるならこんな方法がオススメ
現在はまだこれらの腸内細菌を体重管理の目的で取り入れる目的で加えているフードはまだないようですが、腸内環境を良い状態で維持することにはたくさんのメリットがあります。
そこで普段から継続的に腸内細菌のバランスを整えるのに役立つものを日常に取り入れてみてはいかがでしょうか。
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おわりに
腸内環境を整えることでまた新たなメリットがあることが研究によって明らかになりました。
これまでも腸内環境を整えることの重要性は言われていましたが、犬の体重管理でも腸内細菌が役立つことが判明したことで、さらに注目度が高まっていくことになりそうです。
今後様々な商品に体重管理の目的でプロバイオティクスが活用され、たくさんの犬たちの健康寿命が延びていくことになればいいなぁ、と願わずにはいられません。