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2024.09.05
ドイツの街角から~ドイツで誕生日を迎えて~
*1 pochinski: スペインで保護された犬と暮らす、ドイツ在住の旅行&ファッションライター。趣味は犬の絵を描くこと、犬の首輪や冬用のセーターを作ること、たまに犬の手作り食やケーキ作りも。犬と暮らす日常のひとコマを不定期にお届けします。
8月1日、わが家の後輩犬、タビィが2歳の誕生日を迎えました。
「8月1日」というのは、あくまでも犬のパスポート(犬のパスポートについてはこちらで詳細をご紹介)上の記載日であり、本当の誕生日ではないのかもしれません。
タビィはスペイン南西部にある港町の工事現場で生まれた犬で、出産に誰かが生に立ち会っていたわけでもなさそうなので、ちょうど区切りの良い月初めを誕生日としたのではないかと、勝手に想像しています。
タビィは生まれてから動物保護団体に保護されるまでの半年以上を工事現場で過ごしました。
2頭の兄弟と共に人々から隠れて生活し、子犬期に社会性を身に着けられなかったらしく、昨年10月末にわが家にやってきたタビィはとても怖がりで、私たちにそれなりに懐くまで相当の時間がかかりました。
タビィと暮らし始めてから9か月が過ぎ、怖がり度合いは低くなり、私たちともじゃれて遊べるほどに成長しました。
テーブルや椅子の下や狭い場所が好きだったり、見知らぬ人への警戒心が強かったりと、野犬だったころの名残を見せることも多々あるものの、着実に家庭犬らしさが身についています。
1つ気がかりだったのは、「地中海性疾患」と呼ばれる病気を持っているかどうか、という点。
地中海性疾患とは、スペインやイタリア、ギリシャなど、地中海に面した国々で暮らす犬たちがマダニなどの虫を介してかかる可能性がある病気です。
地中海性疾患とは総称で、いくつかの病気を含んでいます。
発熱や食欲不振、心機能不全など、発症後の症状は病気によって多少異なり、生命を脅かすケースもあるそうです。
ドイツでは南欧の国々から犬を引き取る際は、地中海性疾患の有無が提示されることが一般的です。
幸い、タビィは陰性でしたが、現地での検査後にり患する可能性もあるため、引き取ってから半年後以降に再検査をするよう推奨されています。
私たちも7月末、かかりつけの動物クリニックで血液検査をしてもらいました。
そして、結果はほぼ陰性。8種類の病気を検査し、うち7つは陰性、1つは陰性と陽性の境界線にある、という結果でした。
その1つも陰性に近い数値で、まずは一安心です。
とはいえ、かつては暑い地域に限った病気が最近は北上しつつあるため、予防策をとる必要もあるでしょう。
これから何回も元気に誕生日を迎えられるように。