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2025.12.11
散歩拒否!飛びつき!拾い食い!犬の個性に合わせて悩みを解決《RETRIEVER + POCHI archive043》
写真=野口祐一
構成・文=RETRIEVER編集部
「RETRIEVER」は、ゴールデン、ラブラドール、フラットコーテッドを中心とした、レトリーバー種の専門誌。
陽気で明るい性格は家族に笑いをもたらし、豊かな表情は言葉が通じなくてもコミュニケーションを可能にしています。
何と言っても、人間に対する愛情がとても深い。そんな犬種との暮らしを紹介する「RETRIEVER」さんの素敵な記事をピックアップしてPOCHIバージョンでご紹介。
犬種が違っても読めばきっと皆さんのドッグライフがより充実したものになるはずです。(POCHI編集チーム)
近年は「罰」ではなく「報酬」を基盤としたポジティブなしつけが主流で、犬に負担が少なく信頼関係を築きやすいとされています。ただし“慣れ合い”ではなく、飼い主が正しい知識を学ぶ姿勢が欠かせません。今回はドッグトレーナー大川隼人さんとともに、① “拾い食い”するのをやめさせたい ②“飛びつき”をやめさせたい ③"歩かなくなる”のを直したい の三つのお悩みを解決。犬の年齢や個性合わせた方法でより犬との暮らしを豊かにしましょう。
お悩み①散歩中に“拾い食い”するのをやめさせたい
★アドバイス食べ物に飛びつく前に“間”をつくるのがトラブル回避のポイント
食べられそうなものがあると本能的に食べようとするのが犬の特徴です。ただ、消化できないものや中毒性があるものを拾い食いすることは大変危険。元気なコには、言葉で「ダメ!」と叱るより、食べ物に飛びつく前に飼い主を見る“間”をつくれるようにトレーニングをしましょう。
+トレーニング方法
Step1:犬が食べ物を見つけ、引っ張り始めたらまずリードを引いて止めましょう。ここではリードの持ち方が大事となり、このリードの持ち方がすべての基本になります。
Step2:自分に意識を向けるように、犬に呼びかけます。ここで、犬が落ちているものを食べる前、「食べていい?」と聞くように、 自分に意識を向けさせる「間」をつくりましょう。
Step3:犬にオヤツを見せて自分の手元に意識を向けます。意識が完全に自分へ向いたら、オヤツをあげてごほうびがもらえることを覚えさせましょう。
Step4:そのまま違う方向へ進みます(落ちているものから離れる)。「地面に落ちているものを食べない=オヤツがもらえる」と学習します。拾い食いをする前に飼い主へ意識を向けるクセがつき、拾い食いをしなくなっていきます。
お悩み②散歩中の“飛びつき”をやめさせたい
★アドバイス飛びつきをする前に “オスワリ”を取り入れるのが 効果的
飛びつきは、犬が人や犬と「仲良しになりたい!」という気持ちの表現であることが多いです。叱るのではなく、犬が一度、冷静に戻れるように「オスワリ」を取り入れて、興奮をコントロールしましょう。また、リードを「引っ張り防止ハーネス」に変えるのもGOODです。ハーネスの効果から飛びつきを和らげることができます。
+トレーニング方法
Step1:散歩中に友達や犬と出会ったら、リードを止める準備を開始します。飛びつきをする犬には、「引っ張り防止ハーネス」を着用するのがオススメです。
Step2:犬が飛びつきそうになったらリードの位置を動かさずに止まり、自分に意識を向けさせます。すぐに意識を向けない場合は、オヤツやオモチャなど犬が好きなものを使って誘導しましょう。
Step3:自分に意識が向いたら、続けてオヤツなどをあげて、冷静になる時間をつくります。そこで座れたら成功! 犬は座ることで気持ちが落ち着くようになります。
Step4:飛びつかず落ち着くことができたら、ごほうびをあげましょう。そのまま対象者から離れ、1~4を繰り返すことで、犬自身が興奮をコントロールし、飛びつく前に冷静になるクセをつけることができます。
お悩み③散歩の途中で“歩かなくなる”のを直したい
★アドバイスリードを引っ張るのはNG! 犬の本能を使ってモチベーションを上げましょう
散歩中、犬が動かなくなることはよくあります。その際、無理にリードを引っ張ると「怖い! 歩きたくない!」という気持ちが助長されます。オヤツやサインを使って、犬が「歩きたい!」という気持ちになるのが重要です。
+トレーニング方法
Step1:散歩の途中、動かなくなったりした時は、あらかじめサイン決め、それをきっかけに誘導します。
Step2:歩いたらごほうびをあげます。1 ~ 2 を繰り返し、「動く=ごほうびがもらえる=飼い主についていくと楽しい」と思うように気分をのせて、少しずつ散歩の距離を延ばしていきましょう。
出典:『RETRIEVER』vol.120/「レトごとの個性に合わせて悩みを解決する」
*1 監修=大川隼人。おおかわはやと。犬のしつけトレーニング『LEAD』代表。 『公益社団法人 日本動物病院 協 会 ( J A H A )』 家庭犬しつけインストラクター。愛玩動 物飼養管理士。大学で動物行 動学を専攻し、在学中からし つけ教室のアシスタントを行 う。大学卒業後、ペットショップのドッグトレーナーとして経験を積み、現在は、千葉 を中心に出張型ドッグトレー ナーとして活動中。 https://lead-dogtraining. com/


