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2026.02.04

シニア犬が日課にしたい三つのこと -前傾姿勢を正して歩くために-《RETRIEVER + POCHI archive050》

シニア犬が日課にしたい三つのこと -前傾姿勢を正して歩くために-《RETRIEVER + POCHI archive050》

イラスト=花島ゆき
構成・文=RETRIEVER編集部

「RETRIEVER」は、ゴールデン、ラブラドール、フラットコーテッドを中心とした、レトリーバー種の専門誌。
陽気で明るい性格は家族に笑いをもたらし、豊かな表情は言葉が通じなくてもコミュニケーションを可能にしています。
何と言っても、人間に対する愛情がとても深い。そんな犬種との暮らしを紹介する「RETRIEVER」さんの素敵な記事をピックアップしてPOCHIバージョンでご紹介。
犬種が違っても読めばきっと皆さんのドッグライフがより充実したものになるはずです。(POCHI編集チーム)

衰えがちな筋肉を意識することが大事

シニア期の犬は後ろ足やお尻の筋肉が衰え、前傾姿勢になりやすく、足を引きずったり、ヒザや股関節を痛めたりすることが増えます。内モモやそけい部が硬くなるとオスワリが難しくなり、呼吸が浅くなるのも前傾姿勢が原因の場合があります。そこで、毎日軽いストレッチや運動を取り入れて姿勢を整え、衰えがちな筋肉に意識を向けることが大切です。体がほぐれたら、足先で地面をつかめる散歩コースを選んだり、難しい時は家でビーチマットの上を歩いたりして、不安定な足元で体幹を使う運動を取り入れるといいでしょう。

まずは指先の緊張をほぐすことから指先ストレッチ

指先は全身の神経とつながり、ここが緊張したままではストレッチの効果が出にくいです。前のめりで歩く犬は地面を踏み締められず指先が硬くなりがちなので、まずは指先ほぐしが重要。親指と人さし指で1本ずつ挟み、優しくスライドさせるだけでツメのつけ根からほぐれ、全身に効果が広がります。

❏ HOW TO
犬のツメのつけ根に親指を置き、 肉球の後ろに人さし指を置いて、 犬の指を前後に数回スライドさせながら指先をほぐします。前足、後ろ足、すべての指に行いましょう。

短時間でも全身を使おう散歩は地面をつかめるコースへ 


アスファルトを漫然と歩くだけでは、足の指で地面をつかむ動きが不足します。短時間でも土や草のある公園や河川敷、デコボコした道を選ぶことで、指先がよく動き全身の筋力トレーニングになります。自然の中は犬も人もリラックスしやすいのが利点です。

また、上り坂は後ろ足に自然と重心がかかるためシニア犬にもオススメです。ただし、下り坂は肩への負担を避けるため、斜めにジグザグ歩行を心がけましょう。

遊びながらバランス補正ビーチマット・ウォーキング

猛暑や大雨で散歩に行けない時や、散歩が難しいハイシニア犬にはビーチマット歩きがオススメです。空気で膨らませたマットは足場が不安定なため、自然と関節が動き、体幹や指先の力を使う全身運動になります。数往復してからオヤツをあげるなど遊び感覚で取り入れると、楽しみながら筋力アップと脳への良い刺激が得られます。

columnその症状、ゆがみではなく内臓が弱くなっているサインかも!?

シニア期に入り始めるころ、筋肉が落ちているのにお腹がぽよぽよしていたら、胃腸の弱りによる消化機能低下や内臓のむくみが疑われます。この状態では若いころと同じフードでは栄養吸収がうまくいかず、筋肉がつきにくくなります。特に馬肉や鹿肉などミネラルの多い赤身肉は消化しにくいため注意が必要です。また、骨格が小さめの大型犬種や、子犬期に内臓が十分発達しなかった犬は、シニア前でもフードの見直しが必要なことがあります。体のゆがみが内臓不調から現れることもあるため、消化の良いフードや糖質のトッピングを取り入れ、日ごろからよく観察し適切にケアしてあげましょう。

こんな症状は要注意

✔ 下腹部だけぽよぽよしている
太っているのではなく、消化機能が衰え、内臓がむくんでいる可能性があります。

✔ 背中がくぼんでいる
お尻の筋肉が落ちてお尻が下がるだけではなく、体幹の筋肉が先に落ちてしまう。背中が不自然にくぼんだように曲がっている。

✔ ハアハアと暑がることが多くなる
呼吸が浅いサインです。前傾姿勢になり肩甲骨が上がって首が縮まっています。前肩の内側の筋肉が硬くなり、息がうまく入っていかない。

✔ 座った姿勢に偏りがある
足を左右対称に開けず片側に流れていたり、うまく折り畳めずに前に伸びていたり、ヒザが内側に入りすぎている。

✔ 足を後ろに投げ出してベターッと座る
股関節やそけい部の筋肉が硬くなり、ヒザをカラダの外に開く普通のオスワリが難しくなっている。

出典:vol.121「前傾姿勢を正して歩くためにシニアが日課にしたい三つのこと」

*1 監修=横山恵理。よこやまえり。『キュティア老犬クリニック』獣医師。獣医中医師1級・獣医推拿整体師。国際中医師。ホリスティックケアカウンセラー。中医学の最大の魅力である「飼い主も治療に参加できる」をコンセプトに、老犬生活をより豊かなものにする手助けをしている。