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2021.05.26

犬は音楽を理解できる?うまく取り入れてリラックス&ストレス解消!

犬は音楽を理解できる?うまく取り入れてリラックス&ストレス解消!

飼い主が部屋で音楽を聴いていると、犬が曲に反応しているような行動をすることがないでしょうか?リラックスし始めたり、その逆にほえ始めてしまったり……。動画投稿サイトなどで、音楽に合わせて歌うように遠吠えをしている犬の動画などを見たことがある方も多いのではないでしょうか。
まるで、犬が音楽を理解しているかのように見えますよね。今回は、そんな犬と音楽の関係について、犬は本当に音楽を楽しんでいるの?という疑問について考えてみます。

犬の耳と人間の耳の違い


本題に入る前に、犬の耳と人間の耳の違いについてご紹介します。

犬の耳は、人間には聞こえない音域の音も聞こえています。
音域は一般的に音の高さのことで、数値が大きいほど高い音ということになります。犬の場合はだいたい3万8000ヘルツまでの音域を聞き取ることができるようです。これは、犬が野生動物を狩りする時に小さな動物が発する音を聞き取る際に役立ちます。
ちなみに、人間が聞き取れるのは約2万ヘルツ前後までの音域と言われています。犬は人間の約2倍近くの音域を聞き取ることが可能ということですね。
犬には、私たちよりもさまざまな種類の音が聞こえているのかもしれません。

さらに、犬の聴覚そのものも非常に鋭く、人間が音として認識することができないような小さな音でも犬は聞こえているようです。犬種によっては遠くの動物の足音を感知することに優れた能力を持っている犬もいるようです。

私たちよりも優れた能力を持っている犬の耳。犬には音楽がどのように聞こえているのか、気になるところです。

犬は音楽を理解しているの?


犬が音楽を理解しているかどうかについては、今日までにさまざまな議論が巻き起こったようです。

中でも、2002年サンフランシスコにおいて、アイルランドの行動主義者・心理学者のデボラ・ウェルズが行った研究が有名です。

デボラ氏が行った実験では、4、5種類のジャンルの音楽を犬に聴かせ、その時の反応を観察しました。
その結果、クラシックではリラックスした様子を見せたり、ヘビーメタルを聴かせると動揺してほえ始めたり、音楽のジャンルによって異なる反応があったようです。

これらの反応は、人間が同じジャンルの音楽を聴いた時と近しい反応といえます。もちろん、これだけで「犬が音楽を理解している」と断言することはできませんが、犬が音楽のジャンルごとに人間によく似た反応を示すことがある、とはいえそうです。

ただ、犬の場合は音楽を聴いてリラックスしている様子の飼い主を見れば、自分もほっとした気持ちになるでしょうし、楽しそうにしている飼い主の姿をみれば一緒にウキウキした気分になるもの。
音楽を理解しているかどうかは分かりませんが、音楽を通じて犬と気持ちを一つにすることはできるのかもしれません。

犬のストレス解消に音楽は役立つの?

犬が人間と同じように音楽のジャンルに対して興奮やリラックスという反応を見せるのであれば、音楽もジャンルを選べば犬にとってもストレス解消の方法になるのでは…?と期待してしまいます。

研究結果を参照しながら考えると、人間もリラックスするといわれているクラシックヒーリングミュージックを聴けば犬も落ち着いた気持ちになる可能性があるように思います。
もちろん、飼い主自身が音楽を楽しみ、心からリラックスする様子を見せることが大切です。これらのジャンルの音楽を聴きながら、ソワソワしていては犬も同じようにソワソワしてしまうはずです。
激しい音などに反応してしまう犬もいますが、これらのジャンルではロックやヘヴィーメタルなどのような激しい曲調のものはあまりありませんし、犬と一緒に音楽を楽しむなら、まず初めにこれらのジャンルを試してみてはいかがでしょうか。

また、飼い主自身も楽しむという意味では、飼い主がお気に入りの曲もいいですね。飼い主がご機嫌になる音楽は、犬にとっても嬉しいものとして記憶されるはずです。

中には、飼い主がいつも聴いている音楽や、飼い主が演奏する楽器の音に強い反応を示す犬もいるようです。飼い主が曲を弾いて、それに合わせて犬が吠える、なんて楽しいセッションもできるかもしれません。
色々な曲を楽しんで犬の好みの音楽を少しずつ探してみるのも、自宅で過ごす時間の楽しみになりそうです。

犬に音楽を聴かせる時の注意点

犬と一緒に音楽を楽しむときは、大音量ではなく適度な音量の範囲内にしましょう。犬の聴覚は私たちよりもずっと優れていますから、大きくて複雑な音をずっと聞いているとそれだけでストレスになってしまう可能性があります。
普段の生活の中で流すテレビの音量くらいであれば、犬も慣れていますからストレスはあまり感じにくいかもしれませんね。また、当然ながら犬にヘッドホンやイヤホンをつけることは危険です。スピーカーから程よい音量で音楽をかけて一緒に楽しんでくださいね。

おわりに

犬たちは音楽を楽しんでいる、というよりも「飼い主と一緒になにか(音楽)を楽しむ」ことの方が得意のような気がします。
犬は飼い主が楽しそうにしていると、それだけで嬉しそうな顔をします。大好きな飼い主が楽しそうにしている時に流れる音楽は、犬にとってもいい印象として記憶されるはずなので、そういう意味で犬と気持ちを重ねる時に音楽は効果的に働くかもしれません。
とはいえ、もしかしたら犬にも好きなジャンルがあったりする!?ことをかんがえて、好みの押しつけはいけません。日頃暮らしている中で、犬も音楽を聴いている時にどんな反応を示しているかを観察しながら、好みの音楽を探ってみるのも楽しそうですね。