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2021.11.01
レシチンってどんな栄養?犬の健康維持に役立てる際のポイント
これまで、ポチでは犬の健康維持に役立つ成分として、さまざまな成分をご紹介してきました。今回は、犬の神経系や認知機能の健康維持に関係する成分といわれるようになった、レシチンについてご紹介します。
レシチンとはどんな成分なのか、どのような時に意識するのが良いのかなどをまとめてみました。
レシチンってどんな栄養?
レシチンは、リン脂質と呼ばれるすべての生き物の細胞膜を形成する脂質の一種です。
レシチンは体内で新しく細胞膜を作る際に必須になるだけではなく、細胞が健康的に機能を維持するために常に必要になる成分です。
また、レシチンが持っている大切な役割に、脂質代謝を行う際に脂質を運搬することがあります。レシチンは脂肪がエネルギーとして使用される時には、肝臓まで脂質を運搬するために必須となり、レシチンが体内に不足すると脂質の代謝にも影響が出ます。
また、最近では神経伝達物質のアセチルコリンをつくる際にも必要とされます。アセチルコリンは認知機能などの健康維持や、自律神経系の健康維持のためにも必須となります。
■レシチンの代表的な役割
・細胞膜を形成し、細胞の健康維持に必須
・脂質の健康的な代謝に必要
・神経伝達物質を作る際に使われる
レシチンには種類があります!
レシチンを健康維持のために取り入れたい、と思った時「大豆由来」のレシチンと「卵黄由来」のレシチンがあることに気が付く方も多いと思います。
同じ成分であっても目的によって使い分けがされることがあります。
成分としては同じなのですが、ちょっとした働き方に違いがみられることがあるようです。
・大豆レシチンの特長
大豆に由来する大豆レシチンは、血液中により長くとどまる傾向があるといわれています。そのため、脂質の代謝をサポートするために用いられる傾向があります。
・卵黄レシチンの特長
卵黄に含まれるレシチンは、大豆レシチンと比較して神経伝達物質の材料となるコリンという物質がより多く含まれています。そのため神経系の健康維持を意識したい時には卵黄レシチンが使われることが多いです。
こんな犬にレシチンを取り入れてみよう
色々な働きが期待できるレシチンですが、具体的にはどんな時にどのように犬に取り入れるのが良いのでしょうか?
シニア犬の健康維持のためにレシチンを意識するのはオススメです。
脂質の代謝を健康的に維持するレシチンは、エネルギー代謝能力が落ちていくシニア期の犬にとって非常に役立つ成分です。高齢の犬はエネルギー代謝を行う能力の低下や運動量の低下によって体重が増えてしまいがち。年齢の影響によって体重が増加傾向になる前から継続的にレシチンを意識して、ゆで卵の卵黄や大豆由来の食品(納豆や豆腐)をトッピングとして取り入れてみるのがオススメです。
また、年齢を重ねていくと徐々に犬も認知機能が低下していきます。シニア犬に神経伝達物質を作る際に必要になるレシチンを取り入れることは、認知機能の健康維持の観点でもオススメです。
ドッグフードのトッピングや手作り食に、レシチンを多く含む卵黄や豆腐、おから、納豆などを取り入れることから始めてみてください。
おわりに
本日は犬の健康維持に役立つレシチンについてご紹介しました。レシチンは脂質の代謝や細胞の健康維持、神経系の健康維持に役立つ成分です。
比較的身近な食材から取り入れることができますので、シニア犬の健康を意識したい時に始めやすいのも嬉しいですね。
継続的に少しずつレシチンを取り入れることで、将来的な健康に結びついていきます。
もちろん、他の栄養とのバランスを取ることが前提ではありますが、シニア期の犬の健康維持にうまく活用することができればいいですね。