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2022.03.28
季節の変わり目に備えて、犬の免疫系のサポートを始めるなら。オススメハーブ
寒さ厳しい冬が終わるとようやく春がやってきます。暖かくなるので犬と一緒に外に出かけたくなるシーズンですし、お出かけ日和も多くなってきます。
しかし季節の変わり目は犬の体調にも注意が必要な時期。感染症にも気を遣いつつ、体調管理を行うなら免疫系の健康維持にハーブを取り入れてみてはいかがでしょうか。
今回は、犬の免疫系の健康維持に伝統的に使われてきたハーブのご紹介と、それらを含むオススメアイテムのご紹介です。
免疫系に役立つハーブのご紹介
■アストラガルス=黄耆(オウギ)
アストラガルスは、近年特に注目を集めているハーブの一つです。アストラガルスは、免疫系の話で耳にすることも多いT細胞やナチュラルキラー細胞という体内に侵入した異物や菌などを攻撃する働きを持っている免疫細胞の健康的な働きの維持に役立ちます。
また長引く病気の治療などによって免疫が低下してしまっている時にも使われることがあります。
昔から東洋医学では風邪などの感染症のほか、虚弱体質の人を元気づけるために使われてきたのですが、その働きが科学的に解明されてきたというわけですね。昔の人の知恵が、後になって科学的に効果を証明されるというケースは結構あるので、昔ながらの暮らしの知恵的なものの中にも健康へのカギが隠れているかもしれません。
犬にとって、免疫系が低下しやすい季節の変わり目やハイシニア犬の健康維持向けのサプリメントとして使われるほか、ドッグフードに使用されていることもあります。
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ペット栄養管理士より
中国や韓国などでは、漢方茶として使用されることも多いのが黄耆です。煎じて飲むと、ほのかに甘みを感じます。伝統的に朝鮮人参などと組み合わせて飲むことが多いようで、体を優しく温めて元気をつけたい時によく飲まれています。シナモン(桂皮)などと一緒に使うと飲みやすくなるのだとか。
犬の健康を意識するのなら、気温の変化などで体調を崩しやすそうなときに、元気がないと感じた時や、冷えなどで血行が心配なときなどにもオススメです。
■免疫系代表的ハーブと言えばエキナセア
エキナセアは、免疫系のサプリメントに使用されることが多いハーブのひとつです。
花の見た目もかわいらしく、鑑賞用の花として栽培されることもあるエキナセアですが、ネイティブアメリカンたちにとってはとてもありがたい「万能ハーブ」として大切にされてきました。抗生物質に取って代わられるまで活用され、古くから大切に受け継がれてきた優れたハーブです。
与える際は、気になる期間に絞って与えることが推奨されるハーブです。特に免疫力が気になる季節の変わり目などに1か月~3か月を目安に、期間を決めて使用してみてくださいね。
注意点として、キク科の植物にアレルギーがある犬や妊娠中の犬には使用できないハーブになります。
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フィトセラピストからのコメント抜粋
エキナセアの有効成分のひとつである多糖体は、免疫細胞(マクロファージ)の活動を活発にし、インターフェロンの産出を促進することが臨床報告されているハーブです。 このエキナセアがきちんとカラダに役立つようプラスしたいのが、免疫でかかせない栄養素のひとつでもある、抗酸化ビタミン、抗ストレスビタミンと呼ばれるビタミンCです。
ウイルスは粘膜から侵入します。ビタミンCはコラーゲン生成を助け、健康な皮膚、粘膜を保つことに役立ちます。ですから、エキナセアと一緒にビタミンCを豊富に含むハーブ「ローズヒップ」を併用することがオススメ。
ローズヒップには、ルチンやフラボノイドなどのビタミンPと呼ばれるビタミンも含まれ、血管を丈夫に保ち、 活性酸素を中和するのにも役立ちます。 また更に、皮膚、粘膜を丈夫に保つために必要なベータカロテンを 豊富に含むハーブ「カレンデュラ(マリーゴールド)」のプラスもオススメです。
ハーブについてもっと詳しく!
*1 フィトセラピストによるコラム「巡る季節のハーブ便り」 https://www.pochi.co.jp/ext/magazine/column/cat35/index.html
■体の中から整えるハーブ リコリス
リコリスは市販の漢方系の風邪薬にも配合されているのを見かけます。
リコリスに含まれるグリチルリチンは自律神経系に関係するホルモンの分泌に働きかけたり、環境の変化などに対応する身体の防御機構である、細網内皮系(さいもうないひけい)を刺激し、身体の抵抗力や、様々なストレスや炎症に対抗する副腎皮質ホルモンの働きを健やかに維持する作用があります。
気温や気候の変化、環境の変化などによって犬もストレスを感じ、体調を崩してしまうことがありますが、そういった時にリコリスを取り入れることは免疫系のサポートにもつながります。
また、現代の科学的な研究によれば、リコリスは粘膜の刺激を緩和する働きが報告され、近年ではこの働きによって抗ウイルス作用や免疫賦活作用が確認されています。
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POCHIのペット栄養管理士から
犬でも、人間同様に粘膜の健康維持が免疫系の健康につながります。そういった意味で、リコリスはとても役立つハーブのひとつ。皮膚のお悩みがある時にもオススメですよ。体質的に環境の変化に敏感な犬の場合は、季節の変わり目が訪れる前から少しずつ継続的に取り入れてみてください。
これらのハーブをすべて含む オススメサプリメント
季節の変わり目、始めてみませんか?
ドクターハーヴィーズ イムーネブースト(免疫系の健康維持)
●原材料
スピルリナ レシチン ニュートリショナルイースト ガーリック フラックスシードミール アルファルファ葉 ケルプ アストラガルス根 スマ エキナセア根 オレゴングレープ根 ダンデライオン根 フォーチ根 ギンコビローバ ゴツコーラ パウダルコ ローズマリー ジンジャー タイム ターメリック レッドクローバー花 ミルクシスル リコリス根
●1日の給与目安量
体重 0.9kg~9kg 添付スプーン 1杯
9kg~22.5kg 添付スプーン 2杯
22.5kg~42.7kg 添付スプーン 3杯
42.7kg~67.5kg 添付スプーン 4杯
※添付スプーン1杯は2.6g
※1日量を食事の回数で分けて、毎回の食事に混ぜて与えてください。
おわりに
今回は犬の免疫系に役立つ成分を含むハーブについてご紹介いたしました。
犬の免疫系に役立つハーブは種類がいくつかありますが、今回ご紹介したものはとくに季節の変わり目に役立つ働きを持つものです。
気温の変化や環境の変化によって犬の体調が不安定になりやすい時には、今回ご紹介したサプリメントを取り入れてみるのがオススメです。これから暖かくお出かけも楽しみな春がやってきますので、それまで体調には気を付けて過ごしていきたいですね。
ペット栄養管理士について
*1 2002年5月より実施されている、「ペット栄養管理士」の認定試験に合格した、犬や猫の栄養学の専門家です。栄養・健康増進及びペットフードの品質向上等に関する会員相互の知識、技術の向上を目的に1998年6月に設立された一般社団法人日本ペット栄養学会によって認定されている資格です。 日本ペット栄養学会