- コラム
- 海外情報
2022.09.05
ドイツの街角から ~涼しいドイツの夏の過ごし方~
*1 この記事を書いた人:pochinski スペインのマジョルカ島で保護され、家族になった犬と現在ドイツで暮らす旅行&ファッションライター。趣味は犬の絵を描くこと、犬の首輪や冬用のセーターを作ること、たまに犬の手作り食やケーキ作りも。犬と暮らす日常のひとコマを不定期にお届けします。
ケルンでは8月中旬、6週間の夏休みを終えた子どもたちの学校が始まりました。朝の散歩道にも小学校があり、大きなリュックサックを背負って登校するかわいらしい子どもたちとすれ違います。
さて、ドイツの夏は日本のようにムシムシと暑くなる日はほとんどなく、カラッとした暑さが続きます。近年は気温も高くなりがちで、時には40度近くになることもありますが、それもまれなことです。今年8月の気温は25~30度前後と、過ごしやすい夏だったように思います。
日中の気温が30度以上になっても、夜になれば20度以下にまで下がることも過ごしやすさの理由かもしれません。夏至のころよりは日が短くなったものの、8月の日の入りは午後8時過ぎ。
このため、気温は夕方近くまで上昇します。
ですが、夜から朝にかけては気温が下がるので寝苦しい思いをすることはあまりなく、気持ちよく朝を迎えることができます。
とはいえ、夏の暑さは公園での人々の過ごし方を変えつつあります。以前ならば、一人で読書や日光浴をしたり、友達とおしゃべりをしたりと、日なたで時間を過ごす人が多かったのですが、最近は日差しが強いこともあって、日中の人出は少なめ。
公園を訪れる人も木陰で涼んでいます。私たちも夕方の散歩では、できるだけ木陰を歩くように心がけています。
そんな公園は、薄茶色に乾いた芝生が広がるちょっと寂しい景色です。
特に今年のヨーロッパの夏は全般的に雨が少なく、数百年ぶりの干ばつだとか。ケルンでも8月に雨が降ったのはわずか2,3回ほどで、降水確率0%という天気予報を見てはがっかりする日が続きました。今年ほど雨を恋しく思ったことはありません。
ところで、日本の夏には欠かせないクーラーも、ドイツではそれほど一般的とは言えません。さすがにレストランやショップなどではクーラーのあるところが多くなりましたが、一般家庭にはまだほとんど普及していないのではないでしょうか。実際、夏になると電気屋の店頭に並ぶのはクーラーでなく扇風機です。
わが家でも今年は暑さ対策をうちわから扇風機へと格上げしました。午後になると室温が上がりがちな南西向きのリビングルームに置いたのですが、結局使ったのは数回ほど。窓を開けておくと、それなりに涼しいのです。
8月末になると秋の気配も少しずつ感じるようになり、ますます扇風機の出番はなくなりそうです。あとは、雨さえ降ってくれればいいのですけれど。