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2023.08.24
犬と飼い主が泥まみれ!NZのイベント「ダーティ・ドッグ・チャレンジ」をリポート~南半球のDog's letter~
世界の様々な地域に順応して暮らしている犬たち。
ところ変われば犬とのライフスタイルも変わります。日本とはちょっと違う?共通してる?目新しいドッグライフ情報を、自然豊かな南半球に位置するニュージーランドからお届けします。
ニュージーランドでは、犬と一緒に楽しむスポーツやアクティビティが盛んです。
今回はそんな「犬と楽しむイベント」の中から「ダーティードッグチャレンジ」をリポート!
泥だらけ、なのに犬も飼い主も笑顔あふれるハッピーなイベントです。どんなイベント?気になる方はぜひ、泥の中でキラキラ輝く犬たちの笑顔をぜひご覧ください。
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この記事を書いた人:グルービー美子
ニュージーランド・オークランド在住のトラベルライター。JAL機内誌やガイドブック「地球の歩き方」などに寄稿。子供の頃から柴犬と暮らし、現在はサビ猫のお世話係。趣味はサーフィン。
NZを象徴するワイルドなドッグイベント
アウトドアを好む国民性ゆえ、ある意味ワイルドな人が多いニュージーランド。
10年ほど前までは街中をなぜか裸足で歩く人(普通の大人です)や大雨が降っても傘を差さずに平然としている人もよく見かけました。
今回はそんなニュージーランドを象徴するかのようなワイルドな犬イベント「ダーティ・ドッグ・チャレンジ」をご紹介します。
汚れを気にせずに犬と遊べるのが醍醐味
ダーティ・ドッグ・チャレンジは、オークランドから車で1時間30分ほどに位置するニュージーランド4番目の都市ハミルトン市と、同市が属するワイカト地方の自治体が主催するローカルイベントです。
ハミルトン市はニュージーランドを代表する農業都市であり、このイベントのコースもファーム内に造られます。
アップダウンのある農場内を走り、干し草が積まれた障害物を乗り越え、ドロドロにぬかるんだ坂道を滑り降り、池を渡り……と、もともとある地形を生かしていることが特徴。
犬と飼い主がともに泥んこになって楽しめるのも醍醐味でしょう。
あらゆる犬が参加でき、保護犬活動にも役立つ
このイベントがスタートしたのは2018年。
以来、2020年を除いて毎年1回行われ、毎回定員に達するほどの人気を博しています。
犬の参加条件は「健康であること」「ワクチン接種を済ませていること」「レース中はリードをつけること」の3点のみで、サイズや年齢の制限はありません。2.5kmと6kmの2コースが設けられ、犬や飼い主の体力に応じて選べます。
ハミルトン市のイベント担当、パリス・ミラーさんに話を伺ったところ、こちらは地域活性化および保護犬活動資金集めを目的にした催しとのことでした。
「イベントを通して市の動物愛護センターについて知ってもらうことが目的のひとつです。また、集めた参加料は不幸な犬を増やさないよう、主に犬の去勢・避妊手術費用に充てられます」
そして何よりも地元の犬と飼い主に楽しい時間を過ごしてもらい、コミュニティの絆を深めることが大会の趣旨だと話すパリスさん。
イベントに参加して出会い、仲よくなる犬と飼い主も少なくないそうです。
「汚れを気にせずに犬と遊ぶのって楽しいですよね。リピーターが飽きないように毎回コース設定を変えています。だから何度参加しても新鮮だし、チャレンジしがいがあるんですよ」
汚れれば汚れるほど楽しいレース
2023年のダーティ・ドッグ・チャレンジは7月23日に開催され、650人の人間と489頭の犬が参加して大盛況となりました。
天候にも恵まれ、会場では犬も飼い主も青空の下でワクワクと興奮したムード。仮装やドレスアップをした参加者の姿も目立ちました。
スタート地点からすでに地面はぬかるんでおり、レースが始まると犬も人間もどんどん泥んこに。
しかし、汚れれば汚れるほどイキイキとした表情になるのが微笑ましく感じられました。
ゴール時には真っ白な犬も真っ黒になるほどの汚れぶり。
帰ったらいつもより入念なシャンプーが必要ですが、犬たちの輝くような笑顔にこちらもほっこりします。
来年もぜひ参加したいと思える、素晴らしいイベントでした。