- コラム
- 海外情報
2024.07.10
1週間単位で長期滞在する人も!NZ流犬連れキャンプとは?~南半球のDog's letter~
世界の様々な地域に順応して暮らしている犬たち。
ところ変われば犬とのライフスタイルも変わります。日本とはちょっと違う?共通してる?目新しいドッグライフ情報を、自然豊かな南半球に位置するニュージーランドからお届けします。
豊かな自然が残るニュージーランドでは、大自然を楽しむアクティビティが盛んです。そんな中から、今回は小型犬と一緒にキャンプを通してNZをエンジョイする飼い主さん一家を取材しました。
犬好きの人が多く、犬にもフレンドリーなイメージがあるNZですが、キャンプ場事情はどうなのでしょうか?リアルな犬事情をご紹介いたします。
-
この記事を書いた人:グルービー美子
ニュージーランド・オークランド在住のトラベルライター。JAL機内誌やガイドブック「地球の歩き方」などに寄稿。子供の頃から柴犬と暮らし、現在はサビ猫のお世話係。趣味はサーフィン。
犬を連れてキャンプに行こう!
アウトドアが盛んなニュージーランドでは、キャンプはごく身近なアクティビティです。
政府機関の環境保護局(DOC)が管理するキャンプ場だけでも全国に250カ所以上存在し、犬連れで利用できるところも少なくありません。
今回は犬連れキャンプにしばしば出かけているオークランド在住の飼い主さんに話を伺いました。
キャンプ場の選び方は?
5歳になるマルチーズの女の子スノーウィと暮らす飼い主さんは、ご夫婦と2人のお子さんの4人家族。
キャンプ場は「Pet Friendly」をキーワードにネットで検索して選んだそうです。
「ニュージーランドのキャンプ場にはDOCが管理する大自然の中の簡素なタイプもありますが、我が家は共有のシャワーやキッチンなどの設備が整ったところを希望していたので、大手キャンプ場グループのウェブサイトや個人経営のキャンプ場から選びました」
ただし、クリスマスや年末年始、夏休みといった繁忙期は「ペットお断り」のキャンプ場も多く、予約を取るのは結構大変だったとか。
ニュージーランドでもホリデーシーズンは早めに旅の計画を立てるのが必須といえます。
「犬連れに限りませんが、キャンプ場にはリピーターが多く、帰るときに来年の予約を入れていくこともよくあるようです。人間も犬も気に入ったら、毎年同じキャンプ場に行くのもよいでしょう。犬も慣れた場所のほうがよりリラックスして楽しめます」
宿泊スタイルはテント?キャビン?
アウトドア好きのニュージーランド人がよく利用するのが、ホリデーパークと呼ばれる宿泊施設。
ここにはテントが張れるキャンプ場のほか、キャンピングカー用の電源付きサイト、キャビン(小屋)、モーテルユニットなどさまざまな宿泊スタイルが集まっています。
シャワー、トイレ、キッチン、コインランドリー、BBQ、Wi-Fiといった共有設備が整い、場所によってはプールやテニスコート、プレイグラウンドなどの娯楽施設を備えていることも。
アウトドアというとつい構えてしまう人もいるかもしれませんが、ホリデーパークならキャンプ初心者でも快適に滞在できます。
今回、飼い主さんが利用したのは、ホリデーパークのキャンプ場です。
以前キャビンに泊まったこともあるそうですが、使い慣れているテントで寝るほうが犬も落ち着くのだとか。
「キャビンのときは部屋の中でトイレを失敗しないかと飼い主のほうも気が気ではありませんでした。うちの子はトイレが近いのでキャンプの際はテント内にトイレマットを敷いています」
そのほか、いつものドッグフード、フードボウル、敷物、ベッド、ぬいぐるみ、クーリングマット(夏の暑さ対策)といった犬用グッズも持参。
普段使っているものがあれば犬も安心しますね。
「キャンプ場内にはトレーラーハウスを購入して別荘にしている人もたくさんいます。犬OKのキャンプ場には犬好きが集まり、夏休みは1週間以上滞在する人も。よく顔を合わせるので人間も犬同士も仲良くなりやすいですよ」
犬とのキャンプはワクワクがいっぱい
キャンプ場までの移動手段は車。
スノーウィは車酔いすることがあるので、車の中ではポータブルのケージに入れているそうです。
「車移動のときは1時間半に1度は休憩を取ります。道路わきの芝生の上を歩かせたり、トイレをさせたりすると犬もリフレッシュします」
キャンプ場の周辺は自然がいっぱい。
朝晩近くのビーチを散歩したり、近隣の滝までハイキングに出かけたり。
犬と一緒に乗れる観光列車やクルーズ船もあり、遊びには事欠きません。
「散歩のときは基本的にリードをつけていますが、人が少ないビーチではリードを外して歩かせました。広い砂浜を自由に走り回れて犬も気持ちよさそうでした」
忙しい日常をしばし離れ、大好きな犬と楽しく濃密な時間を過ごせるのがキャンプの醍醐味。
キャンプ中の写真からはスノーウィがワクワクしている様子が伝わってきます。
次のホリデーも笑顔があふれるものになりそうですね。