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2018.08.22
これってどうして?子犬の食事の疑問と給与量の目安
新しく子犬を家族に迎えた家族は、きっとさまざまな「心配ごと」に出会うことになるはず。
まだまだ成長段階の可愛い子犬たちが、より健康に、そして楽しい毎日を送るために日々の食事、ドッグフード選びや与え方は重要です。
今だからこそ、改めて確認しておきたい「子犬期のドッグフードの給与量」についてまとめてみました。
子犬たちの成長と注意点
体がまだまだ未熟な子犬たち。
体の大きさの成長はもちろんですが、胃や腸などの消化器系や心臓などの循環器系といった内臓、脳、骨や被毛などもまだまだ未熟な状態です。
そのため、この時期は病気やケガなどに特に気を遣っているという方も多いのではないでしょうか。
ちょっとした障害物に躓いたり、ソファからジャンプしたりといった何気ない衝撃でも思わぬダメージに繋がることがあります。
それだけではなく、子犬時代といえば、体の成長とあわせて精神面・情緒面でも成長していく段階。
多くの子犬が生後2ヶ月ほどから新しい家族に加わっていくことになると思いますが、この頃の子犬の情緒はまだまだ赤ちゃんに近い状態です。
新しく暮らすことになった家でも、母犬や兄弟たちを恋しがって夜泣きをしたり、トイレを決まった場所でするのが難しかったりと苦労も多いですが、これからの身体・精神の両面での成長を楽しみにしながらじっくりと向き合ってあげたいですね。
子犬期のごはんの回数が多いのはなぜ?
子犬たちは、犬種や体格によっても差はありますが、大体1年~2年ほどで成熟し、大人になっていきます。
(※大型犬・超大型犬ほどもっと長い時間をかけて成長していきます。)
その成長スピードは、私たち人間と比較するといかに早いか分かりやすいのではないでしょうか。
そのスピードで成長していくために、そして大きくなっていく体の健康の維持のためには、多くのエネルギーや栄養素が必要になっていきます。具体的には、成犬の2倍から数倍のカロリーが必要だといわれています。
そのため、子犬用・パピー用と銘打たれているドッグフードなどは、成犬用と比べて「高カロリー・高栄養」に設定されています。
しかしながら、先ほどもお話したとおり、子犬たちはまだまだ体が小さく、消化器系も未熟なため、一度に多くの量を食べることができません。
一度に大量に食べてしまうと、嘔吐してしまったり、消化不良を引き起こして下痢になってしまうこともあります。子犬の体には、栄養素や水分を多く体にとどめておくことが難しいため、下痢や嘔吐は成犬以上に大きなダメージとなります。
そのため、一度に食べる量を無理のない範囲で調整する目的で、ごはんの回数を増やし、一回あたりの給与量を分散させることが推奨されているのです。
子犬のごはんの給与量について
そして、子犬期のお悩みで多いのが「どれくらいごはんをあげたら良いのか分からない……」というもの。
給与量の目安として、ドッグフードのパッケージなどに記載がある場合もありますが、子犬たちの体重は成長に合わせて激しく変化していきます。
そして、それ以上に「給与量の目安」は「目安」であるということを留意しておいて欲しいのです。
というのも、子犬たちの成長速度は犬種によっても異なりますし、それ以上に一頭一頭差があるもの。大柄な子もいれば小柄な子も、たくさん食べられる子も小食な子もいるのは人間と同じですよね。
そして、子犬にとってドッグフードのベストな給与量を見極めるために重要になってくるのが、ウンチの状態です。
柔らかすぎたり、下痢になってしまっている場合は食べすぎて消化不良を起こしている場合があるので、量を減らしたり、一回に与える量を減らす代わりに回数を増やして小分けに食べさせるなどの工夫をしてみてください。
そして、お腹が減ったと騒いだり、物足りないような様子を見せる場合には、ウンチの状態を見ながら与える量を少しずつ増やすようにしてください。
一気にドッグフードの量を増やしてしまうと、食べ過ぎて嘔吐や下痢をする可能性があります。
子犬時代はその子の食べるペースや量にあわせて、パッケージなどに紹介されている給与量にこだわらずウチの子だけのベストな量を見極めましょう。
オススメペット栄養管理士からのオススメとアドバイス
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ポチのペット栄養管理士からひと言
成長期の子犬には、基本的に「肥満」はありません。食べ過ぎによる下痢・軟便に注意して、食べるだけ食べさせてあげてください。
この時期にしっかりと食べることが、将来の健康な体を作ります。
毎食夢中で食べていた犬たちも、ある時を境にごはんを残したり、食べるのに時間がかかるようになったりします。突然のことで心配される方も多いのですが、これは成長期が終わることを意味しています。
そんな時は、食事の量を減らしてみてください。この時期にじたばたしすぎて好き嫌いの激しい犬に育ててしまうこともよくあり、注意が必要です。
食事の適正量を見極め、食事のリズムが決まれば、毎食きちんと食べる犬に育ちます。
■ スタッフメモ
夏季に生まれた犬は、心臓および動脈の疾患を発症する危険性がより高いとの研究論文が2018年春に、英科学誌ネイチャー(Nature)系オンライン科学誌「サイエンティフィック・リポーツ(Scientific Reports)」に発表されたそうです。研究では、循環器疾患にかかりやすい遺伝的素因を持たない犬種で、7月生まれの発症リスクが1月生まれより74%高いという特に顕著な季節差が見て取れたそうです。また、呼吸器疾患などの発症率がより高いのは、10月~12月の誕生月なのだとか。ただこれは環境的要因だと推測しているそうなので、どの月にもなんらかしらのリスクがある程度あるのかもしれません。夏生まれの子犬は、将来の肥満や血液サラサラを気にかけてあげるといいかもしれませんね。