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2019.08.16

[#犬と食の機能性成分メモ]シニア犬にもパピーにも。認知機能の発達と維持に、レシチン。

[#犬と食の機能性成分メモ]シニア犬にもパピーにも。認知機能の発達と維持に、レシチン。

暑くなってくると、それだけで体力を消耗してしまい、なんとなく疲れが抜けないようなことが増えてきます。そんな時には体力回復に嬉しい食材として、レバーやうなぎといったものを意識的に食べるという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

レバーやうなぎなどの食材には、体力回復に役立つビタミン類のほかにも、犬たちの健康に嬉しい隠れた成分が含まれています。
それは、「レシチン」と呼ばれるシニア犬・パピーにオススメの成分。脳や神経系の健やかな発達と維持に役立つ成分で、認知症の予防や落ち着いた情緒の犬に育つ助けをしてくれるのだとか。本日は犬たちの「脳」にも働きかけるレシチンのお話です。

脳の働き・認知機能に注目されている成分・レシチン

レシチンは、自然界に存在する全ての細胞に含まれている成分で、食べ物として摂取されたレシチンは体の中で代謝され、コリンという物質に変わります。

レシチンは、私たちも良く食べるお肉や魚にも含まれていますが、特に豊富とされている食材は植物性タンパク質が豊富な大豆と、動物性タンパク質が豊富な卵黄・レバー。
その中でも、特に卵黄やレバーに含まれるレシチンは、神経伝達に深く関わる成分として注目されているのです。

DOG's TALK

レシチンの主成分であるリン脂質は、細胞膜の主な構成要素のひとつです。レシチンには、細胞膜を通してそれぞれの細胞へと栄養などを届けたり、細胞の中から老廃物を排出させるという働きも持っています。これはレシチンが水と脂の橋渡しをする、天然の界面活性剤のような働きをするからこそ可能になることで、レシチンは体の代謝などにも必要不可欠な栄養素と言われています。

なぜレシチンが犬たちの認知機能に良いの?

体の中でレシチンを代謝して作られたコリンは、脳の神経伝達物質である「アセチルコリン」の材料となる物質です。アセチルコリンの減少が、老化に伴う認知機能の低下に深く関係していると考えられているため、レシチンをしっかり摂取することでアセチルコリンを積極的に体内で作れるのではないか、と言われています。

アセチルコリンがしっかりと体の中で作られることで、脳の働きもスムーズになるだけでなく、成長期の犬たちの脳も活性化され、物覚えが良くなったり気持ちが安定した犬に育つのでは?と研究が進められています。
シニア期の犬たちは、長く健康でアクティブに過ごしていくために、パピーたちは健やかな成長と暮らしやすい未来のために、レシチンを活用してみてはいかがでしょうか。

DOG's TALK

コリンは、脳神経系だけではなく、肝臓が脂肪を分解し、排出するためにも役立つ成分です。犬たちの代謝を手伝ってくれたりもするようです。シニア期の犬たちやパピーだけでなく、継続して適正な量を摂取することで犬たちの健康に役立ってくれそうな気がします。人間では認知症の治療薬などに活用するために研究が進んでいる途中なのだそうですが、今後、更に研究が進み犬たちも手軽に摂取ができるようになれば嬉しいですね。