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2020.08.20

食欲不振のシニア犬へのドッグフードの与え方~ペット栄養管理士のアドバイス #28~

食欲不振のシニア犬へのドッグフードの与え方~ペット栄養管理士のアドバイス #28~

犬たちの毎日の暮らしを少しベターにするTipsを、POCHIのコンサル担当のスタッフたちがお届けします。

*1 ご相談内容は一例であり、犬たちの生活習慣や体格、体質などによって差があります。

夏になり、食べる量が減ったシニア犬。食べさせ方の工夫は?

<ご相談内容>
老犬なのですが、犬の食事の量が減ってしまいました。ドライフードだけではなく、大好きだったウェットフードや生肉も口は付けますが今までのような量を食べてくれず、食いつきも悪く残してしまいます。何か飼い主にできることはないでしょうか?
ちなみに犬は食事の量が減った以外は元気です。

DOG's TALK

POCHI スタッフ OKAPY

犬ぞりやフリスビーなど、犬とできるアクティビティが好き。大型犬を見るとテンションが上がります。

よく聞かれるのが、「シニア犬の食欲が落ちてしまった・食欲不振」というお悩みです。以前もご紹介しましたが、(犬の健康管理コンサル Tips #16 ~冬にはドッグフードの給与量や内容を変更するべき?~)犬のエネルギー要求量は季節によって変わると考えられています。

たとえば、体温よりも気温が低い時には、体温を一定に保つためにより多くのエネルギーを消費するため、普通に過ごしていても冬の間は必要なエネルギーも大きくなります。
一方で、暑い夏の間は体温とほぼ同じくらいまで気温が上がる日もありますから、冬と比較するとエネルギー要求量は小さくなります。そのため、夏になると食べる量が少なくなることはそれほど心配することではありません。

元気に散歩に出かけるようであれば、食欲不振にはエネルギー要求量の変化が関係しているのかもしれません。

でも、犬の体が痩せてしまっていたり、体力が落ちてしまっている様子であれば、とくに持病がある犬やシニア犬では体力の低下などが心配になってしまいますよね。


無理に食べさせてしまうと、犬もごはんが楽しくなくなってしまうので、30分など時間を決めて少しだけ長めに食事の時間をとってみてもいいと思います。
気温が高い夏はフードも傷みやすくなりますから、ウェットフードよりもドライフードで試してみてください。

また、一日の食事の量はそのままに、回数を増やして与えてみるのもオススメです。オヤツを与えていたのであれば、オヤツの代わりにドライフードを与えるなどして、ちょこちょこ食べさせることで必要なエネルギーを補ったり、オヤツを栄養豊富な総合栄養食としても使えるジャーキーに置き換えてみるなどして、楽しみながら栄養補給できるような形をとることもできます。

そのほかには、ハイシニア犬やパピー向けのパウダータイプの消化吸収性の高いフードに加えて与えることもオススメです。これらのフードはより効率的に栄養補給が出来ます。


犬の食欲不振に悩んだ時は、犬のペースに合わせて食べさせる、ちょこちょこ栄養補給をさせるという方法も試してみてください。