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2020.07.29
犬の便秘の原因とは?困った便秘への対処法とオススメドッグフード。
ウンチは犬の健康のバロメーターとも言われています。犬の健康の指標ともなるウンチですが、そもそもそのウンチが出ない…という便秘のお悩みもあります。犬の便秘は飼い主としても見ていて辛いもの。少しでも犬の便秘の対策にできることにはどのようなことがあるのでしょうか?
今回は、そんな犬の便秘について、症状や原因、そして対策についてペット栄養管理士がご紹介します。
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この記事を書いた人:POCHIのペット栄養管理士 岡安
ペット栄養管理士です。犬ぞりやフリスビーなど、犬とできるアクティビティが好き。大型犬を見るとテンションが上がります。
これって便秘?気になる症状チェックリスト
【これって便秘?犬の便秘チェックリスト】
■ウンチが1日1回以下
■ウンチが固く切れやすい
■ウンチを出すのに時間がかかる
■お腹が張っているように見える、おならが増える
犬の便秘では、数日間ウンチが出ないだけではなく、力んでもなかなか出てこないため、ウンチをするのに時間がかかってしまったり、固くて排便時に痛みを伴うことで鳴き声を出すこともあります。
ウンチが固く、切れやすくコロコロとしている状態が数日以上続いていることも便秘の症状のひとつです。
固いウンチを出そうとして力むあまり、肛門から出血してウンチの表面に鮮血がついてしまう(いわゆる切れ痔)こともあります。血便と勘違いして驚く方もいらっしゃるようですが、別物ですのでご注意ください。
便秘や便秘気味の犬のお腹はガスやウンチが腸内に溜まって、固く張っていることも多く見られます。
何日ウンチが出ていないと便秘と判断するの?
健康的な状態の犬であれば1日1回以上ウンチが出るのが普通といわれていて、散歩のたびに2~3回する子もいます。
排便の回数が1日1回以下の状態であれば、たとえウンチが数日おきに出ていたとしてもその犬は便秘気味と言えます。
犬の便秘の原因を知ろう
こうした犬の便秘は、腸の動きが悪くなってしまうことにあります。人間と同じように、犬も腸の動き=蠕動運動(ぜんどううんどう)が不十分になることで便秘になります。
蠕動運動は、ストレスがかかった状態が続くと低下する傾向があるほか、加齢、運動不足などによって代謝が落ちることで低下することもあります。シニア犬になると運動量も減るので、加齢によって便秘が起こりやすくなる犬もいます。
犬の体質はさまざまですから、その犬に合わないドッグフードを続けていることや、下痢や軟便と同じように腸内環境の乱れによって便秘になるケースもあります。
また、下痢が続いている犬には動物病院などで出される下痢止め薬の影響で便秘気味になることもあります。
■腸の動きが低下している
犬の便秘の原因の一つとして、腸の動き(ぜん動運動)が悪くなってしまっていることが挙げられます。
腸は通常、便を腸自体が動くことで便として排出させることができますが、強いストレスがかかった状態が続くとこの腸の動き自体が低下する傾向があるほか、加齢、運動不足などによる代謝の低下、筋力の低下によって腸の運動が悪くなっていることもあります。
冬は、寒さのために散歩の時間が減ったり、寝ている時間が長くなることで、運動量が減少します。腸の動きは運動量とも相関関係にあり、適度な運動をすると腸の動きが活発になる一方、運動不足の状態が続くと腸の動きも鈍くなり、便秘になりやすくなります。
■飲水量が低下している
冬は夏と比較して犬の飲水量が減る傾向にあります。冬になると便秘になりやすい、という子も多いですがこれが原因のひとつです。
摂取している水分量が十分ではない場合、ウンチが固くなってしまい、スムーズに排便しにくくななります。
夏の間、犬は冷たい水を飲むことで体温を下げようとしたり、舌を出して呼吸する「パンティング」によって水を気化させて温度を下げ、体温調節を行うので、犬たちは体温を下げるために多くの水を必要とします。しかし冬は体温を下げる必要がなくなるので、飲水量がぐっと減ってしまいます。
普段から犬がどれくらいの量の水を飲んだり、食事から摂取しているのかを知っておくことは健康管理のために大切です。
■ストレスが原因
犬も人間と同じようにストレスが溜まっている状態が続くと、腸の動きが低下して便秘になるといわれています。
冬は、十分に散歩や遊びの時間がとれず、ストレス発散ができていなかったり、引っ越しや来客、新しい家族が増えたなどして環境が変化したことがストレスとなることもあります。
犬のウンチが固くなっていたり、ウンチが出にくくなっているようであれば、最近の犬の様子を振り返り、ストレスを感じるようなことがなかったかを確認してみるのも良いと思います。
お腹に優しく♪手軽に始める犬の便秘対策
腸内で有用菌のエサとなる水溶性食物繊維は、水分を大腸に届ける働きも果たします。ですから、便秘気味の犬のためには水溶性食物繊維を食べさせることも良い対策になります。水溶性食物繊維は腸内細菌のえさとなり、腸内の環境を整える働きも果たしてくれるので中長期的にお腹の健康を維持するのにオススメです。
水溶性食物繊維には、フルーツなどに含まれるペクチンやこんにゃくの仲間に含まれるグルコマンナンなどがあります。
便秘の犬の腸はウンチを運ぶ腸のぜん動運動が弱くなり、排便までに時間がかかりやすくなっています。水溶性食物繊維はウンチの水分量を増やし、ウンチを出しやすくする働きも期待できます。
お腹の調子を整えたい犬にオススメアイテム
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また、ストレスをため込みすぎないようにすることも大切です。犬のストレス解消につながる代表的なことといえば散歩ですが、運動不足も便秘につながることがあるので便秘の予防として散歩の時間を少し長めにすることもいいかもしれませんね。
ウンチが固く出にくい状態が続いているようであれば、オリーブオイルやフィッシュオイルなど油分を適量与えることでウンチが出やすくなるケースもあるようです。
便秘対策に水分補給するなら!オススメ対策
便秘の原因として、水分量が十分ではないために、ウンチが固くなってしまい、なかなか出にくくなっているという可能性もあります。その場合はやはり日常的に水分をしっかり摂取できているかのチェックを行いましょう。
給水器や水飲みボウルのサイズや高さが合っていなかったり、飲みにくい場合には水分が十分に摂取できていない可能性があります。また、水飲みの環境に問題がなさそうなのに、十分水を飲んでいなかったり、ウンチが固い状態が続いているようであれば、スープなどウェットフードをドッグフードにトッピングしたり、ドライフードを総合栄養食のウェットフードに置き換えるなど食事でも水分摂取を促すことも効果的です。
便秘の犬にオススメドッグフード
便秘が続いている犬には、ドッグフードの見直しを行うこともオススメです。
腸内環境を整えるのに役立つプロバイオティクスやプレバイオティクスなどを含むフードも多いですが、それだけではなく繊維質が多く含まれているドッグフードを与えることもオススメです。また、腸内環境を整えるのに役立つハーブを使用したドッグフードも登場していますので、何度も繰り返す便秘に悩んでいる犬にはそういったものを選ぶのもオススメです。
緩やかに便秘を解消したい時にオススメドッグフード
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おわりに
本日は犬の便秘についてご紹介しました。便秘は下痢がおさまったばかりの犬でも、揺り戻し的にみられることがあります。これは下痢によって腸内環境が乱れた状態が続いているためで、根気よく腸内環境を整えることで徐々にウンチの状態が安定していくこともあります。
数日程度で解消されるようならいいですが、犬が苦しそうにしている時や、便秘だけではなく嘔吐なども見られるときは動物病院で相談して、ウンチが出やすくなる薬をもらうのがいい場合もあります。
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POCHIのペット栄養管理士
便秘は猫に多く見られますが、犬でもシニア期になると便秘気味になったという声も聞かれますし、主食のドライフードによっては、肉成分が高く、繊維質の少ないレシピのものは小さくてかたいウンチになる傾向はあります。犬が踏ん張らずに、するっと出るウンチが理想的です。