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2023.01.11

犬の睡眠時間、平均ってどれくらい?認知症のサインって本当?調べてみました。

犬の睡眠時間、平均ってどれくらい?認知症のサインって本当?調べてみました。

ふと気が付くと、リラックスした犬がうとうとしている姿を見かけることって結構多いですよね。すっかりくつろいで昼寝している犬の顔を見ていると、なんだかこちらが幸せな気持ちになっています。

でも、ちょっと冷静になると、平日の日中家族が出かけている間はウトウトして、オヤツを食べたらまたゴロゴロして、散歩と食事を終えたらウトウトして…といった感じで、「やたら寝てる…」ということに気付いて、「さすがに寝すぎなのでは」と心配になってしまう時があります。
では、実際のところ犬たちの平均の睡眠時間ってどれくらいなんでしょうか?調べてみました。

DOG's TALK

この記事を書いた人:POCHIのペット栄養管理士 岡安

この記事を書いた人:POCHIのペット栄養管理士 岡安

ペット栄養管理士です。犬ぞりやフリスビーなど、犬とできるアクティビティが好き。大型犬を見るとテンションが上がります。

犬の睡眠時間の平均値は?

一般的に言われている健康的な犬の1日の睡眠時間は、成犬で約12~14時間。
幼犬や老犬ではより長くなって、18~19時間ほどと言われています。
健康で元気な犬であっても、1日の半分以上を睡眠に費やしていることになります。

ちなみに、2022年に行われた調査では、日本人の平均睡眠時間は6時間48分だったそうです。だいたい犬の半分くらいですね。人間の時間の感覚で見ると、確かに犬の12~14時間の睡眠時間を「寝すぎじゃない…?」と感じてしまうのも無理はないかもしれません。
でも、犬からしてみれば「飼い主さんは全然寝ないなぁ。大丈夫かな?」と心配になっているかもしれませんよ。

犬の眠りは浅いもの。

人間の約2倍の時間を睡眠に費やしている犬たち。長い睡眠時間とはいえ、実は睡眠の「深さ」という指標で考えると、深い眠りとは言えないようです。

犬を含む哺乳類の睡眠はノンレム睡眠(深い睡眠)とレム睡眠(浅い睡眠)の2つを繰り返しています。
人間の場合は、深いノンレム睡眠と浅いレム睡眠を周期的に繰り返していて、とくに深いノンレム睡眠では、脳の中の記憶の整理や学習の定着などが行われています。
一方でレム睡眠は比較的浅く、脳は休止状態になっていて、その代わりに肉体の疲労回復のための時間といわれています。

犬の場合も人間と同様に、深いノンレム睡眠と浅いレム睡眠を繰り返しているのですが、その睡眠時間のほとんどをレム睡眠に割り当てているそうです。
だから、人間と比べて犬の睡眠は浅いことが多く、ちょっとした刺激で起きてしまうのだとか。


ちなみに、犬が寝ているのに脚だけ動いていたり、寝言を言っている時は深いノンレム睡眠で、夢を見ている可能性が高いそうです。この状態の犬の眠りは深く、ちょっとやそっとじゃ起きないことも多いのだそうですよ。

睡眠時間が長くなる=認知症のサインって本当?

さて、犬の睡眠時間の変化に関して、「老犬が長く寝るようになったら、認知症のサイン」という話を聞いたことはないでしょうか。これは犬の認知症の初期症状として睡眠時間がさらに長くなることがあり、1日中寝ているなんてこともあるようです。

高齢になり認知機能が低下した犬は、体内時計が乱れてしまい、睡眠のサイクルも不規則になってしまいます。日中の睡眠時間が長くなる代わりに深夜に起きてウロウロするようになってしまったり、不安から夜鳴きをするようになる子もいます。
体内時計の乱れから、眠り自体もさらに浅くなり、疲労感などから寝ていることが長くなる…といったサイクルに陥るケースも少なくありません。

高齢の犬の睡眠時間が以前と比較して、さらに長くなったと感じたら、認知機能に変化が起きている可能性があります。
最近では犬の認知機能に配慮した食事や薬を処方してくれる動物病院も多くなってきていますから、相談してみるのも良いと思います。

高齢の犬の睡眠時間が長くなってきたら。

睡眠時間が長くなってきたシニア犬のために、家族はどんなことができるのでしょうか?犬の認知症は、老いに伴う変化が原因ですから完全に治したり、防いだりすることは難しいです。
その代わり、家庭で認知機能の低下を緩やかにするための取り組みを行うことで、QOL(Quality Of Life)を維持し、以前に近い生活を続けるための努力をすることは可能です。

 

【犬の認知機能の維持に役立つ取り組み】

・定期的に運動や日光浴をさせる
・MCT、EPA、DHAなどの脳の健康に役立つ食事の栄養管理に留意する
・なるべく昼間に起こすようにする
・犬が楽しみになる時間をつくる
・犬とのスキンシップを心掛ける
・新しい知育おもちゃを与えたり、遊びに変化をつけてみる
・散歩コースを変えてみる

おわりに

今回は、犬の睡眠時間を中心に、認知症と睡眠時間の関係についてもご紹介いたしました。犬の認知機能が低下するとそれに伴い睡眠時間も長くなる傾向があります。「最近、よく寝てるな」とか「あまり遊びや散歩にもワクワクしてない気がする」とか、初期の認知症に見られるサインは飼い主にしかわからない変化であることも多いようです。
ポチがお世話になっている獣医さんによると、飼い主の「なんか様子がヘン」「いつもと違う」という感覚は、非常に重要な病気のサインとなることが多いので、少しでもおかしいと感じたら相談してほしいとのことでした。犬の睡眠時間と言えど、そこからはたくさんの情報を読み取ることができます。獣医師目線でも「一番的確なのは飼い主さんの感覚」といわれるほど。検査では異常が見つからなかったものの、後日症状が出始めて飼い主が感じていた違和感が正しかったというケースもあるそうです。一番近くでうちの子を見守ってきた飼い主ならではの気付きを大切に、信頼できる獣医師と連携していければいいですね。

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