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2024.08.01
家の中で"できる?"犬のトイレ問題。膀胱炎、ストルバイト結晶を避けるには
皆様の家の犬たちは、トイレにこだわりがあるタイプですか?
ときどき、「うちの子散歩に行かないとトイレをしてくれないんです」というお悩みのご相談をいただくことがあります。以前は室内のトイレで用を足すことができていたのに、ある時から外でしかしなくなってしまった…というケースも。
この問題、解決することはできるのでしょうか?
犬たちが家の中でトイレをしなくなる理由として考えられること、そしてリスクについてご紹介します。
また、ペット栄養管理士の資格を持つポチのスタッフだったらどうするか、実際に考えてみました。
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POCHI編集部
犬との暮らしをちょっと素敵に、快適に。日々、そんな情報集めに余念がない編集チームです。
外でしかトイレができない、これって問題?
ときどき、犬が家の中でトイレをしてくれない…というお悩みの相談を受けることがあります。
基本的に、散歩に行けばトイレをするということなら問題はないといえます。
ただ、そうはいかないのがこの時期。台風などの自然災害、猛暑の影響、そして飼い主の体調不良などでどうしても散歩に行けないというケースがあります。
半日くらいなら…と思ってしまいがちですが、それが丸1日、2日となってしまうとやはり犬の体調にも影響が出ますし、飼い主としても「散歩に行かなくては」というプレッシャーがかかってしまいます。
犬の健康のためにも、散歩の時間を楽しいものにするためにも、室内、屋外両方でトイレができた方がベストです。
■犬が外でしかトイレをしなくなる理由は?
柴犬や紀州犬、甲斐犬といった日本犬、そしてその血を強く受け継いでいる犬は、とくに室内でトイレをしなくなる子が多い傾向にあるようです。
日本犬の本能で、「自分のお家を汚したくない」「縄張りを広げたい」といった意識が強く出るようです。お散歩デビュー後、犬が日本犬らしい性格が出るようになった後に、室内トイレを使わなくなる子もいるそうです。
室内でのトイレトレーニングが半端になってしまい、トイレをトイレと認識できていない子もいますし、室内でのトイレを失敗し、それを叱られたりしたことがトラウマになっていることもあります。
「トイレを我慢すれば散歩に行ける」と学習してしまっているケースも。この場合は、犬がトイレをしないことを心配してこまめに短めの散歩に連れて行ってしまっていることの積み重ねによるものです。
いずれのパターンでも、ある程度トレーニングで再び犬が室内でトイレをするようになる可能性はあります。しかし、無理にトレーニングをすることでさらにトイレを隠したがったりするようになることもありますので、行き詰った時はトレーニングを専門に行う機関に相談することも視野に入れてみてください。
家の中でトイレができないとリスクが上がる病気は?
室内でトイレができないことで、やはり心配になるのは病気の事。ポチの獣医師によれば、以下の病気のリスクが高くなるそうです。
室内でトイレができない犬との暮らしの中では、病気のサインが出ていないか、普段から注意して観察するようにしてください。
・膀胱炎
・ストルバイト結晶、結石
・尿毒症
■ 獣医師からのアドバイス
尿は、血液が腎臓でろ過されるときにできる液状の排泄物で、体にとって不要な老廃物や毒素が 尿道を通って体の外に排泄されます。
尿の排出が十分にできないと、膀胱の中で雑菌が繁殖し、血尿が出たり炎症を起こす膀胱炎になるほか、尿の成分が結晶、結石となり尿路結石になることも。
結石が尿道などに詰まってしまうと、有害な物質が体の中にたまって、最終的には「尿毒症」を引き起こします。尿毒症になると命にかかわる状況になりますので、やはりおしっこがきちんとできているかどうかは、注意深く観察してあげてください。
ポチのスタッフなら、このリスクにどんな工夫をする?
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スタッフ談トライ①
トイレをするまで散歩へ行かない!
犬の排泄時間を見計らってトイレへ誘導し、トイレを促します。トイレができるまで待ち、上手くできたら、ご褒美をあげて散歩へ出かける、これを繰り返しました。
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スタッフ談トライ②
散歩は短時間ですませて家のトイレへ直行。
歩くことや外のニオイなどが刺激となって排泄が促されることも。散歩を2~3分したら家へ戻りトイレへ。上手にできたらたくさん褒めて、もう一度
散歩へ向かう、ということを繰り返しました。
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スタッフ談トライ③
散歩中でもトイレシーツを使う!
散歩中、トイレをしたそうな様子が見られたらトイレシーツを素早く出して、そこでトイレを誘導しました。
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スタッフ談トライ④
ベランダでトイレの練習をしました。
ベランダを活用できる環境だったので、ベランダでトイレシーツを使ってトイレの練習をしました。
ここで排泄できたらご褒美を与えて良い印象を作るようにしていました。
成功率が上がったら、このトイレスペースを徐々に屋内へ移動させていき、室内でのトイレに誘導していきました。
トレーニングのお供は美味しいオヤツ
POCHI ナチュラルチーズボール トレーニングビッツ/880円(税込)
●原材料名
ナチュラルチーズ、植物油、豚骨カルシウム、乳タンパク質、卵黄、デキストリン、ミルクオリゴ糖、βカロテン
●保証分析値
タンパク質 18%以上、脂質 17.0%以上、粗繊維 1.0%以下、灰分 7%以下、水分 35.0%以下
○代謝カロリー 285kcal/100g
●サイズ:約4~5.5mm
●原産国名:日本
家の中でのトイレ習慣をトレーニングするなら、やはり室内でのトイレに良い印象を持ってもらうことが大切。
室内でトイレができたら、犬が喜ぶスペシャルオヤツを与えて良いイメージ作りをしていきましょう。
犬がワクワクする香りが印象的なオヤツがオススメですよ。
トイレの回数が少ないなと思ったら、尿のpH値をチェックしてみよう
ロールpHチェッカー/2,647円(税込)
1回に3cm程の使用で約120回程度使えます。
尿pHは食後胃酸の影響でアルカリに傾くため、食前の尿でチェックすることをお勧めします。犬の朝食前の健康的な尿pH値は6前後と考えられています。
トイレの回数が少ないと、尿のpHに変化がみられます。尿のpHがアルカリ性に偏った状態が長時間続くと、膀胱の中で雑菌が繁殖しやすくなり、膀胱炎やストルバイト結晶ができやすい環境になります。
現在、うちの子の尿のpHがどれくらいなのかをチェックするのに役立つアイテムもあります。
おわりに
犬が家の中でトイレをしなくなる問題は、日本犬に多い傾向が見られますが、環境、過去の経験などさまざまな理由が考えられます。
この問題を解決するためには、根気強くトレーニングを続けることと環境の見直しが役立つかもしれません。
また、トイレを我慢することによる膀胱炎やストルバイト結晶のリスクを避けるため、犬の飲水量を増やす工夫も大切です。
必要に応じて、専門のトレーニング機関に相談することも視野に入れ、トレーニングには美味しいオヤツを使って、犬にポジティブな印象を持たせるなど、さまざまな形で犬のトイレをサポートしてみてください。