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2019.01.23
ドッグフードはどう選ぶ?犬の食事に関するアンケート
犬の成長過程や好みの変化、健康状態の変化など、犬を飼っているとさまざまな場面でフードを見直す機会があります。人間と同様、個体差があったり、食事は犬の成長や健康状態に大きく影響するため、毎日のフード選びはとても大切。みんなはどんなとき、どんな基準でフードを選んだり変えたりしているのでしょうか?
今回は、30歳から59歳までの犬を飼っている女性224人に聞いた「犬の食事」に関するアンケートをもとに、犬を飼っている人が普段どのような点に注目してフードを選んでいるか、またフード選びでどのような悩みを持っているかについてご紹介します。
普段使いはドライフードが基本
犬を飼っている30歳~59歳までの女性224人に「普段使用している(使用していた)犬用フードのタイプを教えてください。(複数回答可)」と伺ったところ、最も多かった答えは「ドライフード(59.4%)」でした。次いで「手作り食(25.4%)」、「ドライ・ウェット両方(16.1%)」が続いています。基本的な食事にはドライフードを使用しつつ、トッピングや手作りフード、ウェットフードとの組み合わせで栄養バランスを整え、食事を工夫している飼い主が多いことが分かります。
食事の悩みはアレルギーや病気に関係
に「愛犬の食事に関するお悩み(悩みだったこと)を教えてください。」と質問したところ、「フードをなかなか食べてくれない」「フードに飽きてしまう」などの意見が挙げられました。その中でも多かったのが、アレルギーや病気に関するお悩みです。
・アトピーだから食事が限られている(43歳・専業主婦)
・たくさんアレルギーを持っているので食べられるものが少ない(36歳・その他)
病気やアレルギーなどの場合、食べることができるフードは限られます。最近ではアレルギー体質の犬に対応したグレインフリーのフードなど、犬の療養食の種類も豊富に販売されているため、犬の体質に合わせたフードを選ぶ必要があります。
その他に多く挙げられたのは、食いつきの悪さや食欲のなさなど、犬の食べムラに関するお悩みでした。
・食べてくれるフードを見つけることが大変だった(48歳・自営業)
・夏など暑い季節は食欲が落ちがちで、食欲の起爆剤になりそうなフード探しが大変だった(59歳・専業主婦)
犬の食いつきが悪くなってしまうのは、多くの飼い主の悩みであるようです。そんなときはフードを変えたり、トッピングをのせたりすることで味を変えてみるのもおすすめです。
フードを変えるきっかけは「成長」や「高齢化」
続いて「犬用フードを変える場合の理由として最も当てはまるものを教えてください。」という問いに対しては、「成長・高齢化のため(40.1%)」が最も多く、次いで「病気などの体調不良のため(20.8%)」という結果に。
反対に「フードを変えたことがない(9.9%)」という意見も挙がりましたが、子犬期は体を作るための良質なタンパク質、カルシウムを多く必要としています。反対に高齢化が進むと、低カロリーで脂質控えめなフードへと切り替える必要があるため、これまでフードを変えたことがない方は、一度犬のライフステージと食事を照らし合わせてみることをおすすめします。
フード選びで最も重視されるのは原材料
犬用フードを選ぶときに重要視する(していた)項目を教えてください。(複数回答可)」という設問に対しては、「原材料(52.6%)」が最も多く、次いで「価格(51.0%)」「犬・猫の好み(43.2%)」が続き、この3つの項目は約半数の方が重視しているようです。
また「カロリー(30.2%)」「成分分析値(21.4%)」「粒の形状(25.5%)」「使用したときのウンチの状態(23.4%)」などの犬の健康に直接的にかかわる項目についても約2割の方が重要視していることから、犬の食と健康への意識の高さが伺えます。
また原産国も21.4%の方が重要視していますが、ドッグフードは必ずしも国産のみが良いとも限りません。欧米ではドッグフードにさまざま規格や基準を設けており、ドッグフードの安全性においては日本よりも先進国であるといえます。使用されている原材料や添加物が信頼できる製造元で作られているものなのかどうかも、フード選びの1つの基準となるでしょう。
トッピング食材にはささみや野菜が人気
犬の食事の栄養バランスを考慮したり、食いつきが悪くなったりしたときなどに活躍するのがトッピング食材。このトッピング食材について「愛犬のフードのトッピングで与えるもの(いたもの)を教えてください。」と訪ねたところ、約1割に当たる21名もの方が野菜をトッピング食材として利用していました。その中でも目立ったのは、キャベツやさつまいもなどの食物繊維が豊富な野菜です。
またその他にも、18名もの方が挙げたささみ、かつおぶしや煮干しなどもトッピング食材として広く用いられているようです。
おわりに
今回は、調査会社に依頼して一般的な質問をまとめてもらったものです。食事の悩みやフードを変えるきっかけなどは参考になるかもしれませんね。
近頃は、フードのローテーション(いろいろな種類、味のフードを)を意識している方も前より多くなっているので、もしかしたらフードを変えるきっかけの回答はどんどん変わってくるのかもしれません。
POCHIでは数年前にも、気候の変化で体調が変わるのかいつものフードを食べなくなるという声や、また同時に、「犬にも人の健康と同じで様々な食材をなるべく多く与えたい。」 「同じブランドだとレシピに偏りが出て、長年食べさせることで蓄積されるアレルゲンのリスクを回避したい」 「鶏インフルエンザなどが発生すると輸入がストップしたり、異常気象で配合素材が収穫できなかったりとその国の事情もでてくるのでお気に入りを増やしたい。」という飼い主の方が増えたことから、『フードローテーション』を特集しました。
フードローテーションは、食物アレルギーや獣医師から制限がでているなど、特別なトラブルがないならドライフードをひとつに決めないで 3,4種類を順に回して与えるという考え方。食欲減退でいつものフードを食べなくなってもお気に入りがいくつかあったら安心です。
また、味のバラエティでローテーションしようとすすめるフードブランドも多く見かけるようになりました。
きっかけがとくになくても、お気に入りが見つかれは、犬たちはご機嫌です!お試しフードなどを活用してチャレンジしてみてください。