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2020.02.05
【獣医師監修】犬には豆腐を与えて大丈夫。メリットや注意点、ダイエットに役立つ手作りレシピ
大豆から作られる豆腐は、高タンパクで低カロリー、人間にとってはヘルシーなイメージの食品であり、犬が食べても問題ありません。豆腐を食べることは犬にとってもメリットがある食品である一方で、与える際には注意すべき点も。
ここでは、豆腐を与える際のメリットや注意点をはじめ、ペット栄養管理士による犬の健康に役立つ豆腐を使った手作りレシピをご紹介します。
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監修者:獣医師 菱沼 篤子
犬の栄養指導や犬の健康に関する専門知識を持つコンサル担当スタッフとして、さまざまな飼い主のお悩みを聞いている。
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豆腐の主な栄養素や犬に与えるメリット。肥満予防やアンチエイジングに役立てたい
豆腐はトッピングやフードに混ぜるなどして犬に与えても問題ありません。犬にとっても、高タンパクで栄養価が高く低カロリーの豆腐は、肥満防止や栄養バランスを考えて手作り食を作るときに活用したい食材ともいえます。
■豆腐に含まれる栄養素
豆腐に多く含まれるタンパク質は、健康的な皮膚を保ち、また筋肉をつくるために欠かすことができないため、年齢に関係なく多くの犬たちにとって大切な栄養素です。
特に高齢犬にとっては、若い時よりも多いタンパク質を摂取することが必要、という考え方もあり、毛ヅヤを美しく若々しく保つ効果もあるといわれています。
また、豆腐はがん予防、骨粗しょう症や循環器系疾患の予防につながるとされるイソフラボン、ミネラルなどの栄養素を豊富に含み、抗酸化作用を持つサポニン、犬の必須脂肪酸であるオメガ6脂肪酸の一種・リノール酸も含まれています。
■体重管理に役立ち、抗酸化作用も期待できる
豆腐は成分の大部分が水分で食べ応えもあるので、体重管理が必要な犬にもぴったりの食材といえます。抗酸化成分を含み、タンパク質の供給源ともなるので、高齢犬のアンチエイジング食材としても注目されており、犬の健康を維持するために役立ちます。
■豆腐のカロリーや栄養素も知っておこう
木綿豆腐100gあたりのカロリーと栄養素
エネルギー 73kcal/タンパク質 7.0g/脂質 4.9g/炭水化物 1.5g/灰分 0.7g
絹ごし豆腐100gあたりのカロリーと栄養素
エネルギー 56kcal/タンパク質 5.3g/脂質 3.5g/炭水化物 2.0g/灰分 0.7g
充てん豆腐100gあたりのカロリーと栄養素
エネルギー 56kcal/タンパク質 5.0g/脂質 3.1g/炭水化物 2.5g/灰分 0.8g
犬に豆腐を与える時の注意点とは
主な原料が大豆の豆腐は、大豆アレルギーのある犬に与えるのはNG。また、与え方や、犬種や犬の体調などによって注意すべき点も多々あります。
■与えていいのは「豆腐」のみ
当然のことながら、豆腐を用いたお惣菜などから、豆腐だけを取り出して与えるのはNG。冷や奴の薬味を避けた豆腐や加工品も与えてはいけません。卵豆腐やごま豆腐も避けた方が無難です。
■冷たい豆腐はお腹を壊すリスクに
犬に豆腐を食べさせるときは、いくつかの注意点があります。まず、冷蔵庫から出してすぐにあげないこと。お腹が弱い犬の場合は、豆腐が冷たすぎるとお腹を壊す原因となる恐れがあります。お腹の健康に不安がある犬や、ハイシニア犬、パピーには人肌程度に温めてから与えるのが良いかもしれません。
水分量が多いことが気になる場合、前日の晩から豆腐を水切りしたり、時間がない時には、キッチンペーパーなどで豆腐を包んで、電子レンジで30秒ほど加熱することで水分を飛ばすこともできます。
■犬の食欲をそそるような工夫を
せっかく豆腐をあげるのであれば、何かと混ぜたりトッピングにしてみたりと、犬の食欲をそそるような工夫も大切です。
ダイエットが必要な犬たちや、豆腐が好きな犬たちには、豆腐をいつもの食事に混ぜてからあげるのも、ゴハンを残さず食べてくれる方法としておすすめ。かさ増しとして食事に混ぜる際には、量を少なめに調節するなどしてくださいね。
■大豆アレルギーなど、持病で与えるのを避けるケースも
犬に大豆アレルギーがある場合は、もちろん与えることは避けてください。大豆以外の豆類にアレルギー反応が出た場合なども、控えるようにしましょう。動物病院で調べることが出来るアレルギー項目にも、大豆の項目があるので心配な場合は調べてみるといいでしょう。
豆腐に含まれるミネラルは、犬の健康に役立つ一方で、尿路結石や腎不全悪化のリスクとなることもあるため、病気が心配な場合は注意が必要です。
また、大豆製品に含まれるグリシニンという成分は、鉄の吸収を阻害するとされているので、貧血気味の犬や、鉄剤を飲んでいる犬は、豆腐を避けた方がいいでしょう。
またシベリアンハスキーやアイリッシュセッター、シャーペイなどの犬種は、大豆の耐性が低いといわれています。
■犬に豆腐を与える時の適量は?
犬に豆腐を与える時の適量は、体重によって異なります。以下のとおり、犬の体重を目安に豆腐の量を様子を見ながら与えるようにし、あげすぎには注意しましょう。
■犬の体重と与える量の目安
体重約20kg 約85g
犬の体重目安 | 摂取量目安(1日あたり) |
---|---|
体重約3kg | 約20g |
体重約10kg | 約50g |
豆腐を1日に摂取する量の大まかな目安は、体重3kg前後の犬で約20g、体重約10kg前後の犬で約50g、体重20kg前後の犬で約85gです。
今回ご紹介したのは目安量で、1日の摂取量や総合的な栄養バランスを考慮して与える量は決めてください。特定の食材ばかりを与えることは、栄養の偏りの原因となります。
豆腐を犬の食事に取り入れて、ダイエットを始めるには
犬が食欲旺盛でちょっと太り気味かもというときは、豆腐を使ってダイエットをさせてみても良いかもしれません。犬の肥満対策のための手作り食には、ひき肉と豆腐を同量使用した豆腐ハンバーグがおすすめ。ほかにも、ひじきや野菜などの食材も細かく刻んで入れるなどのアレンジも可能です。犬たちの好みや取り入れたい食材を使って、ウチの子だけのオリジナルメニューに挑戦するのも喜ばれそう。
ささみなどと一緒に豆腐を煮込んで与えるのもおすすめです。一口サイズに切ったささみなどの肉、野菜を、鰹節で出汁をとったスープで煮たら、これを一口サイズの豆腐にかけるだけ。いつものフードをふやかして食べさせやすくする効果も期待できるので、ハイシニア犬にも使えます。
ダイエットで犬がストレスを溜めないためにも、カロリーを抑える豆腐でかさを増ししつつ、よりごはんが美味しくなるトッピングとして活用してみてください。
豆腐を使った「手作りフード」のオリジナルレシピを紹介
POCHIでは、専属のペット栄養管理士によるオリジナルレシピを公開中♪ ここではオヤツにも最適な豆腐を使った手作りフードのレシピをピックアップしているので、レシピページで詳細をチェックしてくださいね♪
■犬の手作りおやつ。小豆とミルクの豆腐アイス
■老犬にもオススメ!ヘルシーな豆腐を使ったプリン風オヤツ♪【犬の手作りオヤツレシピ】
おわりに
犬にも、低カロリーの豆腐は健康的といえるでしょう。与えすぎないよう注意しつつ、犬の食事に豆腐を取りいれてみてはいかがでしょうか。ダイエットにも一役買ってくれる、高タンパクでヘルシーな豆腐を使ったゴハンづくりに、ぜひ挑戦してみてくださいね。