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2022.08.04
うちの子の大好物「メロン」でドッグフードを探してみました。【#ペット栄養管理士】
皆さま、ドッグフードを選ぶときにどんな基準でフードを探していますか?
栄養バランス?原材料の種類?中には製造国やブランドヒストリーなどに注目してフード選びをしている、ドッグフードマニア的な飼い主さんもいるかもしれません。
私も色々と犬の健康を考えて、栄養バランスや使用されている原材料の種類を吟味し、「これだ!」と思ったフードを与えてみたのですが……うちの子は何かが気に入らないようで、いつの間にか渋々食べているような状態に…。
飼い主が良いと思っても、犬が気に入らないというケースは結構多いのかもしれません。そこで、「うちの子の大好物」を軸にドッグフードを探してみたら、意外なものと出会えて、選択の幅が広がりました。
今回は、我が家の犬の大好物「メロン」を使ったドッグフードをチェックしていきます!
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この記事を書いた人:POCHIのペット栄養管理士 岡安
ペット栄養管理士です。犬ぞりやフリスビーなど、犬とできるアクティビティが好き。大型犬を見るとテンションが上がります。
発見!メロンが入ったドッグフード
甘~くて美味しいメロン。我が家の犬は一度与えてからというもの、その甘さにすっかり魅了されてしまったようで、香りを嗅ぐだけでよだれがポタポタ…。とにかく大好物みたいです。
そんなメロンを使ったドッグフードなら、さぞ気に入ってくれることだろう…ということで、ポチのサイトで「メロン」を使ったフードを検索。
すると……ありました!
テラカニス グレインフリー 仔牛-400g
●原材料
ヴェールハート ヴェールラング パセリ根 カボチャ ハネデューメロン パースニップ マンゴー ココナッツ粉 ブラックカラント フラックスシード油 カボチャ種子粉 卵殻粉(有機) 海藻 ビール酵母 セージ 岩塩 ダンデライオン スウィートフェンネル チャービル ミネラルクレイ ビタミン類 ミネラル類
●保証分析値
タンパク質 8.5%以上 脂質 4.8%以上 粗繊維 0.7%以下 灰分 1.4%以下 水分 80.4%以下
●代謝カロリー 84kcal/100g
パッケージにはメロンのイラストはありませんが、原材料の欄にしっかりと"ハネデューメロン"の表記がありますね。
ハネデューメロンとは、日本でメジャーなマスクメロンやアンデスメロンとは異なり、実の表面に網目がなく、果実の表面がつるっとしたメロンで、果肉は黄緑かオレンジ色で、熟成させるととても甘くなるのですが、後味は比較的さっぱりとしていることが特長です。
英語では"Honey dew(蜂蜜のしずく)"と書かれるほど果汁が豊富で、メロンを切ったそばから周囲には甘い香りを漂わせる果汁があふれます。(うちの子はこれが大好き)
マスクメロンなどと比較すると割安で手に入るので、我が家でもメロンを食べる時はだいたいハネデューメロンです。
これには期待が高まります!
メロン入り!テラカニス グレインフリー 仔牛のココがいいね
まず、テラカニス グレインフリー 仔牛は"栄養補完食"です。総合栄養食ではありませんので、これだけで必須栄養素を網羅しているわけではないということになります。総合栄養食である主食を軸として、副食として与えるタイプの缶詰です。
中身は、グレインフリー、グルテンフリーでラクトフリー。アレルギーがある犬にも安心です。
ラクトフリーということは、犬は様々な動物の乳に含まれる乳糖という成分を分解する酵素を、成長に伴い徐々に失うという傾向が見られますが、乳糖を分解する酵素が減少した犬は乳製品を上手く消化できず、下痢や軟便になりやすくなります。こういった「乳製品が苦手」な犬に配慮したフードになっているんですね。
そのほかにも栄養面、成分で"おっ、いいな"と思ったポイントをご紹介します。
■抗酸化成分たっぷりのカボチャ、メロン、マンゴー、中鎖脂肪酸を含むココナッツ
テラカニス グレインフリー 仔牛には、メロン以外にもマンゴーやココナッツといったフルーツが使用されています。なんだかエキゾチックなフルーツパフェのようですが、犬の健康維持にもきちんと役立つ原材料ばかり。
中でもカボチャとメロン、そしてマンゴーには共通する成分として「βカロテン」が含まれます。βカロテンは、抗酸化成分として知られていますよね。体内で増えた活性酸素によって細胞がダメージを受けるのを防いでくれます。とくに夏の強い紫外線によって、皮膚や瞳などは強い酸化ストレスを受けることになりますから、夏にぜひ取り入れたい栄養のひとつです。
また、ココナッツには脂肪分が含まれています。この脂肪分を絞って濃縮したものが"ココナッツオイル"になります。ココナッツオイルには「中鎖脂肪酸」という成分が豊富に含まれています。
脂肪酸は同じ量であっても、タンパク質や炭水化物と比較してもより多くのエネルギーを作り出すことができる栄養素。さらに中鎖脂肪酸は、他の脂肪酸と比較しても速やかに体内でエネルギー源として使用されるという特長があります。この特徴は、犬が暑さのせいで小食になっている時などに大いに役立ちます。
活性酸素対策、そして暑さによる食欲不振と、夏の間に気になるポイント2つにアプローチできるというのは、ありがたいですね。
■犬の食欲を刺激する!内臓系お肉もたっぷり
ここまでメロンを中心としたフルーツの話ばかりをしてしまいましたが、テラカニス グレインフリー 仔牛の第一原材料はヴェールハート、次にヴェールラングです。ヴェールは仔牛という意味ですので、仔牛の心臓と肺といった内臓肉がたっぷり使われているということになります。
犬は動物の内臓を好むといわれていますが、それは内臓に栄養がたっぷり含まれているから!
なかでも心臓には豊富なタンパク質とタウリンが、肺には鉄分などのミネラル類が含まれているそうです。
犬の好物と言えば、やっぱりお肉です。栄養豊富な内臓肉でさらに嗜好性もアップしそう。
うちの子にはこんな時、与えます!
うちの子には、こんな与え方をしています。
〇主食となる総合栄養食ドッグフードのトッピング
〇暑い日の散歩の後、冷たいオヤツとして
〇食事を残すことが多くなったら、元気の起爆剤として
〇何かいいことをした時のスペシャルご褒美
おわりに
今回は、うちの子の大好物である「メロン」を起点にドッグフードを探してみたら、さすがにドライタイプにはなかったものの、意外とうちの子にもピッタリあっていそうなウェットフードが見つかりました。
ドッグフード探しの時にはついスペックや原材料など、飼い主目線が先行してフード選びをしてしまいがちですが、意外と「うちの子目線」で探してみたら意外なフードに出会えるかもしれません。
皆さまも、主なタンパク源やスペックだけではなく、”うちの子”の大好物を基準としてフード探しをしてみてはいかがでしょうか。