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2022.11.16
【#大きな犬と】心身ぽかぽか!室内エクササイズにもなるトレーニングで脳トレ&筋トレタイムを
同じ犬でも小型犬と大型犬では、育て方や食事など気をつけたいポイントがちょっと違います。でも世の中にある知りたい情報は小型犬向けが多いのが少々残念…。そんな飼い主さんのために、大きな犬に特化した、遊びや健康、食事など暮らしの情報を集めていきます。(POCHI編集チーム・大きい犬班)
今回のお役立ち情報室内の脳トレと筋トレ
運動欲が高まるけれど冷えやすい晩秋から冬にかけては、室内でも大きな犬が身体をあたためられるように動かしてあげたいもの。脳トレにもなるトリックを覚えてエクササイズ感覚で実践すれば、大きな犬たちの作業意欲も満たされ、飼い主さんとのコミュニケーションも深まります。
さぁ、さっそく、ゴールデン・レトリーバーと暮らすドッグトレーナーの倉岡麻子さん自身も実践している、ココロとカラダのとっておき室内トレーニングゲーム兼エクササイズをやってみましょう!
冷えやすい季節は、室内で筋トレと脳トレを
秋から春にかけては、大きな犬との散歩や屋外遊びにいい季節です。とはいえ、飼い主さんも元気いっぱいな大型犬と長時間外で過ごすと冷えがちになるので、温かい室内にそこそこの時間で戻りたくなるかもしれません。もちろん、大きな犬たちも、寒い屋外や肌寒い室内では身体が冷えやすいものです。
そこで提案したいのが、大きな犬たちが室内でも頭と身体を使えるトレーニング兼エクササイズ。トレーニングやトリックを大きな犬が覚える過程では頭も使い、飼い主さんとのコミュニケーションも深まります。ゲーム感覚で取り組めるこのエクササイズを日課にすれば、室内で身体を動かせるので身体もぽかぽか温まって血行促進にもつながります。
“ターゲット”をタッチしながらエクササイズ
飼い主さんが誘導するのではなく、犬が頭を使ってターゲットとなる物に向かっていくことで、ゲーム感覚で楽しく身体を動かせるトレーニング兼エクササイズです。
飼い主さんが持つおやつなどを追いかけると興奮しがちですが、犬が自ら考えることで、落ち着いて冷静に行動できるメリットもあります。
(1) 保存容器のフタなど、大きな犬が前足か鼻先でタッチするターゲットを用意。それを飼い主さんの近くに置き、犬が自発的に前足か鼻先でタッチするのを待ちます。犬がターゲットに触ったら「Yes」などとOKサインを出し、ごほうびのおやつをあげてください。
(2) 自らターゲットにタッチするようになってきたら、飼い主さんとターゲットとの距離を離していきます。「Yes」などのサインを聞いた大きな犬が飼い主さんのもとへ引き返したらおやつをあげ、またターゲットに向かうようになるまで繰り返して練習を。
(3) 丸めたブランケットなど障害物を用意して、床に置きます。その手前にターゲットを置いてタッチさせ、障害物に慣れさせます。
(4) ターゲットを障害物の向こう側に置き、犬が障害物をまたいでタッチするように仕向けます。タッチできたら、ごほうびをあげて。
(5) 障害物を増やして、大きな犬が四肢を高くあげてエクササイズできるよう準備。そして、ターゲットをセットして向かわせましょう。
“ビトウィーン”のままチョコチョコ歩き運動
飼い主さんの脚の間に、大きな犬が挟まって収まる“ビトウィーン”。まるで車庫入れのようなそのトリックは、大きな犬だからこそのスッポリ感も相まって“映える”こと間違いなし! ステップアップして、そのまま飼い主さんと足並みをそろえて大きな犬にチョコチョコ歩きをさせれば、室内でもしっかり四肢の筋肉を使えるので運動にもなります。
(1) 両手におやつを持ちます。まずは右手にあるおやつのにおいを嗅がせながら、飼い主さんの後方に犬を誘導。
(2) 右手での誘導から左手にシフトチェンジ。左手のおやつを追わせながら飼い主さんの脚の間に犬を入れましょう。
(3) 犬が脚の間に居続けてくれるように、おやつを何度もあげるのがコツ。大型犬には、人がかがまずにおやつをあげられるのもラク!
(4) ステップアップして“ビトウィーン”のまま行進を。最初はおやつで誘導しながら、犬にチョコチョコ歩きをさせます。頭上に何かがあるのが苦手な犬が多いので、動き出す練習は焦らず、脚の間に留まる練習を重ねましょう。
(5) “ビトウィーン”しながら歩くことに犬が慣れたら、おやつを見せずに歩いて。部屋の角でターンもしてみましょう。
(6) 最初から最後まで、犬を手で触ったりプレッシャーをかけすぎたりせず、息を合わせて楽しく動くのがポイント!
“どこから呼ばれる?”ゲーム
“呼び戻し”のトレーニングにもなる遊びをしながら、室内で大きな犬にプチ運動をしてもらいましょう。呼ばれた人のところまでマイペースで行けるため、老犬にもオススメの室内ゲームです。
(1) 2人以上の複数で、それぞれ手におやつやフードを持ちながらバラバラに立ちます。犬から離れていて目が合っていない人が、名前を呼んで。犬が足元に来たらごほうびをあげてください。
(2) おやつを犬に見せずに呼ぶのが、呼び戻しが上手にできる犬に育てる秘訣。「呼ばれた人のところへ行くとうれしいことが起こるから、行きたい!」そう犬に思ってもらえるようにしましょう。
(3) 多頭飼育でも、このゲームはできます。犬が意識を払っていない人が、名前をはっきり呼ぶようにするのがポイント。スムーズにゲーム運ぶために、飼い主さんの脳トレにもなるかも!?
(4) 呼んでいない犬が来ても、せっかくだからとおやつをあげたり「違うよ」の声かけをするのはNG。名前に集中しなくなってしまうからです。屋外でロングリードをつけ、人と人との距離を伸ばしてこのゲームをするのもおすすめ。
“バック”で普段使わない筋肉を増強
後方に下がる動きをすると、普段は使わない筋肉を使えます。
手の合図で“バック”するトリックを教えて、ぜひ室内で後ろ歩きによる筋力アップをさせてあげましょう。
自宅にある椅子やフェンスやサークルなどを使い、そのアイテムと壁などとの間に犬がターンできない“路”を作れば、簡単に練習ができます。
(1) 床と感触の違う敷物を、犬が数歩バックして後ろ足が付く位置に設置。おやつを嗅がせながら、犬を後ろに押し出して。後ろ足が敷物に触れたら「Yes」でおやつを与えます。
(2) 犬を、飼い主さんはおやつを手に持たずに押し出すようにしてバックさせます。敷物の上に後ろ足が載ったら、「Yes」と言っておやつを反対の手からあげましょう。
(3) レベルアップのため、敷物を少し遠くに離します。その状態で、飼い主さんはおやつを手に持ちながら、犬を押し出すようにしてトコトコとバックさせてください。
(4) 犬が上手に後ろ歩きできるようになったら、おやつを見せずに飼い主さんの手の動きだけでバックさせましょう。後ろ足が敷物についたら、「Yes」でおやつをあげます。
トレーニングやトリックの練習で犬との絆を深められる
トレーニングに取り組む時間やトリックのマスターを目指しての練習タイムは、飼い主さんと犬との心が通い合うひととき。お互いの絆を深められる、かげかえのない時間だと言えます。
寒くて外出がつらい日もそうでない日も、ぜひ室内で犬の筋トレと脳トレを兼ねてのトレーニング&トリックマスタータイムを日課にして、大きな犬も飼い主さんも心身ともにほっこり温まる時間を過ごしてくださいね。
ライター:臼井京音、写真:蜂巣文香
■ 指導:倉岡麻子さん
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