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2023.01.12
【#大きな犬と】温活マッサージ5選&冬の養生生活の秘訣を獣医師が伝授
同じ犬でも小型犬と大型犬では、育て方や食事など気をつけたいポイントがちょっと違います。でも世の中にある知りたい情報は小型犬向けが多いのが少々残念…。そんな飼い主さんのために、大きな犬にフォーカスした、健康や食事や遊びといった暮らしの情報を集めて紹介します。(POCHI編集チーム・大きい犬班)
今回のお役立ち情報“温活”マッサージと、冬の養生生活の秘訣
東京都八王子市の「アキホリスティック動物病院」院長で、人間の鍼灸師の資格も持つ菅野晶子獣医師に、大きな犬のマッサージ方法、身体が冷えやすい冬の養生生活のポイントを教えていただきました。
なるほど! と目からウロコの情報を、うちの子の冬の健康ライフにぜひ活用を。
冬の養生生活のポイント3選
大きな犬によって、冷えやすい体質の子とそうでない子がいます。
たとえば、フードを変えると軟便になりやすい、寒い日には下痢しやすい犬の場合、冷えやすい体質と言えます。
また、犬は人間より2~4度ほど体温が高いので、飼い主さんが室内で大きな犬の足を触ってひやっと感じるようであれば、犬の身体は冷えていると判断できます。
“冷え体質”や“冷えている”大きな犬は、子犬から老犬まで、冬は“温活”による養生をしてあげましょう。
温活ポイント(1)散歩は日中に行く
寒い日の早朝や夜間に散歩に行くと、帰宅してから足が冷えたことが原因で下痢をしたり、腰が痛くなったりする可能性が高まります。
冷えやすい体質の子やシニアドッグは、冬はなるべく太陽が出ている時間帯に散歩を。東洋医学的に背中は「陽」の部位なので、陽光を背中に浴びるのは“温活”としてもオススメです。
温活ポイント(2)留守番時や就寝時も暖かく
大きな犬の寝場所が寒いと、身体は寝ているうちに冷えてしまいます。
暖房を消す夜間は、なるべく飼い主さんと一緒に寝たり、それがむずかしい場合はほかほかのドッグベッドにいさせてあげましょう。
床がフローリングなどで冷えそうであれば、アルミの畜熱素材の防寒アイテムをドッグベッド下に敷くといった工夫も有効です。
留守番中に、大きな犬がこごえないように配慮してあげたいものです。陽光が室内に届かなかったり、帰宅が日没後になるのであれば、暖房のタイマーを活用して寒くならないように環境を整えてください。
また、壁際や窓際から冷気が来ないかを事前に調べつつ、なるべく冷えにくい場所にドッグベッドを設置してあげましょう。
温活ポイント(3)フードを温める
大きな犬のごはんの温度を、気にしていますか?
飼い主さんの指先をフードボウルに入れて、「冷たい」または「熱い」と感じる状態でうちの子に与えるのはNG。ごはんが冷たいと胃は驚き、身体が冷える原因になってしまいます。
注意したいのが、冷蔵庫から取り出して与えるごはん。実際に、冷えた缶詰フードやトッピングを食べて身体が冷え、軟便や下痢をする犬も少なくありません。
とくに、シニア以降は消化能力が低下するので、気を付けて。
冬期は大きな犬のごはんにお湯を足したり、電子レンジで温めたりして与えましょう。温めすぎて熱くないか、飼い主さんの指による最終チェックも忘れずに。
また、室内の汲み置きの水を飲んでいるケースは問題ありませんが、冬に庭先などで蛇口から出てすぐの冷たい水を飲んだり、公園の水道からすぐ水を飲んだりして、犬の身体が冷えてしまうことも。必要に応じて、飲み水にお湯を足すといった工夫もしてあげてください。
冬に役立つマッサージ5選
寒いと、身体を縮めがちなのは人間も犬も同じ。大きな犬は、外出時は小型犬よりも重さのある首輪やリード、冬はコート類なども原因で首周りが凝りやすいので、首や肩をマッサージしてあげるのがおすすめです。
マッサージを始める前に、うちの子の身体の凝り度合いを、まずはチェック。凝ってない犬の場合、皮膚をつまんで引っ張ると、よく伸びます。皮膚がどれくらい伸びるかを、首、肩から背中をとおって腰あたりまで、準備体操をする感覚で確認しましょう。皮膚を引っ張って嫌がらないか、違和感がないかどうか、痛がっていないかどうかもチェックポイントです。
マッサージ(1)首の皮膚を伸ばす
首周りをほぐすと、全身の血行が良くなり、頭もスッキリします。散歩前やスキンシップタイムに、首周りのマッサージをぜひ日課にしてあげてください。
首周りはもむのではなく、飼い主さんは手で皮膚をつまみ、お餅をぐーんと伸ばすような感覚でゆっくり犬の皮膚を伸ばします。いきなり伸ばさないように、要注意。「伸ばすよ~」などと言いながら、やさしく皮膚をつまみましょう。
もし大きな犬が嫌がるようであったら、引っ張るのはやめて、首をやさしく撫でる程度にしてください。
マッサージ(2)肩周りをほぐす
犬は下半身よりも前半身に体重がかかるので、前肢を支える肩に力が入って凝りがちに。散歩の前はもちろん、散歩後や家でのリラックスタイムに、ぜひ肩をほぐして筋肉をゆるめてあげましょう。肩周りがやわらかくなれば、寒さで縮こまった身体も動かしやすくなり、姿勢も整います。
飼い主さんの両手でもみほぐすのも、肩の皮膚を引っ張るのもOK。大きな犬が気持ち良いと感じているかを確認しながら、肩周りをマッサージ。
マッサージ(3)腕をもむ
腕をもみほぐすと、前肢全体の血流促進につながります。
筋肉が張りがちな腕を、散歩後などに握るようにして、ほぐしてあげましょう。握ることがポンプのような役割を果たし、血流も良好になります。
マッサージ(4)指の間を広げる
寒い時期は、ぎゅっと全身をすぼめがち。とくに末端である足先は、冷えだけでなく、歳をとってくると次第に筋肉や脂肪が減ってすぼまってくるので、定期的に指の間を飼い主さんの手で広げてあげると良いでしょう。そうすることで、地面にぎゅっと踏ん張れるようになります。また、末端の血流の循環が良くなれば、寒く感じる感覚もやわらぎます。
飼い主さんは大きな犬の水かきを手で広げて、指と指の間を自分の指で挟んでぎゅっと圧すようにしてマッサージを。
マッサージしながら、爪が伸びすぎていないか、足先が汚れていないか、足裏や指にできものがないかなどの健康チェックも行いましょう。
マッサージ(5)耳の根元をもむ
犬の耳は、冷えやすい部位のひとつ。低温が原因で耳の先端までの血流が途絶えると、最悪の場合耳の先端が壊死してしまうことも。寒い時期は飼い主さんも意識して、マッサージをして耳をあたためてあげてください。
耳の根元を飼い主さんの手で挟むように持ち、グルグルと回すイメージでもみましょう。根元をもむだけで、耳全体の血流が良くなります。
大きな犬が気持ちよさそうにしているか、確認しながらマッサージをするのが重要です。
寒い時期は、自宅でぬくぬくと“温活マッサージ”をしてあげましょう。マッサージをしている飼い主さんも、心身ともにぽかぽかあたたかくなってくるに違いありません。
大きな犬の冬の養生生活ために飼い主さんができることならば少しでも良いので、うちの子とのコミュニケーションを深めてくださいね。
ライター:臼井京音 写真:蜂巣文香
取材協力:
*1 アキ ホリスティック動物病院 https://www.akiholisticvet.com/
■ 菅野晶子 先生
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