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2023.07.27
【#大きな犬と】アジリティーに挑戦! 初心者ハスキーとゴルのレッスンに潜入取材
同じ犬でも小型犬と大型犬では、育て方や食事など気をつけたいポイントがちょっと違います。でも世の中にある知りたい情報は小型犬向けが多いのが少々残念…。そんな飼い主さんのために、大きな犬にフォーカスした、健康や食事や遊びといった暮らしの情報を集めて紹介します。(POCHI編集チーム・大きい犬班)
今回のお役立ち情報アジリティー
大会出場を目指しつつ、月に数回レッスンに通っているというシベリアン・ハスキーのオズくんの練習現場に潜入取材。ハンドラーの理恵さんと、アジリティーを始めて間もない犬トモのゴールデン・レトリーバーのアリエルちゃんの飼い主さんに、アジリティーの魅力をうかがいました。
アジリティーとは?
アジリティーとは、犬がさまざまな障害物をクリアしながらゴールを目指す競技。
アジリティー競技会は、タイムを競うだけではありません。タッチが必要なポイントを犬がタッチしなかったり、ハードルのバーを落としたりすると減点や失格となるため、緻密さと正確さも求められます。ダイナミックでスピーディーな競技のなかにも、見ていてハラハラドキドキする要素もあり、世界的な人気を誇るドッグスポーツなのもうなずけます。
犬と並走するハンドラーは、犬との一体感が得られるのも、アジリティーの魅力のひとつと言えるでしょう。
ジャパンケネルクラブ(JKC)や、オプデス(OPDES)など、複数の団体が競技大会を開催しているので、観戦するもよし! もちろん、大きな犬とレッスンに参加するもよし! 気軽にアジリティーを楽しんでみてください。
今回は、アジリティーの練習を始めて1年半というシベリアン・ハスキーのオズくん(4歳)の初心者向けレッスンの様子を紹介します。
基本的なしつけもマスターしつつ、練習に参加
取材したのは、単一練習と呼ばれる、担当ドッグトレーナーがその日に選んだ障害物の技を強化するクラスです。
オズくんのハンドラーは、池田理恵さん。
「オズは私の妹家族と暮らしています。私自身は約15年間、うちの4頭のミニチュア・ダックスフンドとアジリティー競技を続けてきました。その姿を見て甥が憧れたそうで(笑)。『アジリティーレッスンに参加したいなら、まずは基本のしつけから』とアドバイスしたので、オズはパピーの頃からしつけ教室に通い、甥たちもその延長でアジリティークラスを数回受講しましたが、途中から私が引き継いでいます」とのこと。
池田さんは今もダックスとのレッスンも行いつつ、オズくんとは月2回程度のペースでレッスンに参加しています。
「オズは、マイペースと言われるハスキーのわりには、ハンドラーのことを見ているほうですね。ただ、集中が切れると、コースアウトしてふらっとほかの犬のところに遊びに行ってしまい、なかなかつかまらなくて大変です(笑)。今日はちゃんとできるかなぁ……」と、池田さんはクレートで待機しているオズくんに視線を送ります。すると、オズくんはクレートの扉を引っかいたり鳴いたりしてアピール。
「あ、出番と間違えたかも。早く練習したくて、オズは興奮しているようですね。子犬期にクレートトレーニングはばっちりできているのですが、楽しみな気持ちが爆発するとこうして『出せ~、出せ~』状態になるんですよ。刺激があっても落ち着いていられるように、もっと練習しなければなりません。オズの競技会の出場は、こうした点も含めてもう少し先かなぁ」
アジリティーの教室では待機中も、日常生活にも役立つ基礎トレーニングが行われていました。
大きな犬も人も!笑顔の花咲くレッスン
オズくんの順番がまわってきました。
まずは、合図とともに“ハードル”をジャンプしてスタート。ハードルは競技会コース内で最多の障害物で、犬はバーを落とさないように飛び越えなければなりません。
続いて、“ドッグウォーク”へ。歩道橋とも呼ばれる障害物は高さがありますが、オズくんは上手にバランスを取りながら渡り切りました。数回この練習を繰り返し、待機しているゴールデン・レトリーバーのアリエルちゃんにバトンタッチ。
池田さんによると、オズくんはドッグウォークが苦手だったそうです。
「大型犬は体の大きさに対して、障害物の横幅が狭く感じてバランスを取りにくいのでしょう。小型犬のほうが、ドッグウォークは全般的に得意です。同じように、“シーソー”や“Aフレーム”も、最初オズは途中で停止していたのですが、ようやく平気になってきました」(池田さん)
レッスンに参加している4頭すべてが一巡したら、次は、ジャバラ状の筒をくぐり抜ける“チューブトンネル”と、犬の重さによって動く“シーソー”の練習に移ります。
「超初心者なのに、なぜか“スラローム”は最初から得意なんです」というアリエルちゃんとは逆に、実はオズくん、現在スラローム(正式名称:ウィービングポール)に手こずり中だとか。
それでも、池田さんの上手なリードもあり、オズくんはスラロームを1本も抜かすことなくジグザグとすり抜けて行きます。
その後は、苦手を克服できたシーソーへ。
シーソーは、ちゃんと先端間際まで足先をタッチさせなければなりません。その練習も積んで、オズくんはミスなくクリアできました。
この日のレッスンでは、1頭ずつ4巡ほど、障害物の強化をしました。
最後は、ハードルと、2枚の板をA字型に組み合わせたAフレーム。大きな犬らしく、ダイナミックなジャンプと、広い歩幅で一気にAフレームを昇降する姿を見せてくれました。
「ジャンプは、もう少し高く飛べるようになってようやく、競技会のレベルに到達できるんですよ。がんばろうね、オズ!」
そう言いながら笑顔を見せる理恵さんを見つめるオズくんもまた、達成感をにじませる笑顔。
参加した4頭と4人の飼い主さんの笑顔の花が、レッスン中はフィールドにずっと咲きこぼれていました。
共同作業だからこそ、おもしろい
「最近は、うちの子が私と呼吸を合わせてくれるようになったんです。その変化を感じられて、とてもうれしいですね」
「先生に『ママー、もっと走って~』と言われて、毎回必死です(笑)。犬と一緒にコースを考えながら走ることで、私のフィジカルトレーニングだけでなく“脳トレ”にもなります」
「犬に『ごめ~ん』と謝ることもしばしば。アジリティーは、まさに犬との共同作業。そこが最大の魅力です」
今回レッスンに参加した飼い主さんたちは、このように語ります。
「実は今回初めて、ドッグウォークができなくなったんですよ。9回目まではニコニコ笑顔で上がっていたのに、今日は突然、高くて狭くて怖いと気づいたのかしら?」と、アリエルちゃんの飼い主さんは振り返ります。
Mダックスも含めてアジリティー歴10年の理恵さんによると、
「そう、それってアジリティーあるあるよね。ふとしたきっかけで慎重さが出てきて、でも犬がそこを乗り越えると、またある日突然できるようになったり……。その過程も、アジリティーのおもしろさではないでしょうか」とのこと。
「アジリティーをとおして、その子その子によって違う性格が見えてきたり、練習ではそこを考慮しながらハンドラーが合わせたりするところも楽しいですね」と理恵さんが言うと、「そうそう、ほんとうに!」と、ほかの飼い主さんも大きくうなずいていました。
アジリティーの練習をとおして、大きな犬と飼い主さんの意思の疎通はより深まるに違いありません。
一心同体となって競技会でゴールできたときの達成感と喜びは、きっと大きなものでしょう。
夏は地域によっては屋外練習を休止しているところもありますが、秋から大きな犬と一緒に楽しめるお稽古として練習に参加してみたいと思った場合、インターネットで近くのアジリティー教室(ドッグスポーツレッスン)を検索するなどして準備を始めてみるのもおすすめです。
文・写真:臼井京音
取材協力:
*1 BASE Dog Training School https://www.base-dts.co.jp/
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