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2026.04.15
牧羊犬の活躍が見られる!農業がテーマのスポーツイベントをリポート~南半球のDog's letter~
世界の様々な地域に順応して暮らしている犬たち。
ところ変われば犬とのライフスタイルも変わります。日本とはちょっと違う?!共通してるかも?!と思える目新しいドッグライフ情報。今回は、国内最大級の規模を誇る参加型の人気農業スポーツイベントをご紹介します。


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この記事を書いた人:グルービー美子
ニュージーランド・オークランド在住のトラベルライター。JAL機内誌やガイドブック「地球の歩き方」などに寄稿。子供の頃から柴犬と暮らし、現在はサビ猫のお世話係。趣味はサーフィン。
農業がテーマのスポーツの祭典
農業大国のニュージーランドでは農業にまつわるイベントが盛んに行われています。中でも国内最大級の規模を誇り、来場者数4万5000人超の人気イベントが「ルーラル・ゲームズ」。ルーラル(Rural)とは「田舎の」「農村の」という意味で、その名の通り農村・農作業をスポーツにした祭典なのです。優秀な牧羊犬の活躍も見られるこちらのイベントをリポートします。
獣医師を目指す学生が集まる町で開催
ルーラル・ゲームズはニュージーランド北島南部パーマストン・ノースで毎年夏の終わりに開催されている一般参加型のスポーツイベントです。
パーマストン・ノースは酪農・畜産・園芸が盛んなマナワツ平原に位置する人口約9万人の地方都市で、この国の農業の中心地のひとつ。また、国立マッセイ大学のキャンパスがあり、学生の町としても知られています。ちなみにニュージーランド唯一の獣医学部があるのもこのマッセイ大学。ニュージーランドで獣医師を目指す学生は、全員パーマストン・ノースで学生生活を送る必要があります。
2026年のルーラル・ゲームズはこの町で3月13日~15日に開催され、大盛況を収めました。期間中に行われる競技は、斧で丸太を切り倒す「木こりチャンピオンシップ」、チェーンソーを使って木彫を作る「彫刻展」、「羊の毛刈り競争」、「干し草積み上げ競争」など、どれも個性豊か。農作業に欠かせない長靴や牛の糞を投げてその距離を競う大会といった遊び心たっぷりなおもしろ系もあるほか、子どもを対象とした重機の操作や木登り体験も用意され、ファミリーで楽しむのにぴったり。入場料は無料なので気軽に遊びに行けるのも嬉しいポイントです。
会場を沸かせた牧羊犬トライアルチャレンジ
イベント期間中に数ある催しの中でひと際歓声を集めたのが、NZシープドッグトライアル協会が主宰する「牧羊犬トライアルチャレンジ」。ハンドラーと牧羊犬の作業能力を競うもので、ハンドラーが女性チームと男性チームに分かれ、人間8人と牧羊犬12頭が参加しました。
こちらはパドックの中にいる6頭の羊をいかに誘導して決められたコースに進ませ、柵の中に入れるかを競うもので、牧羊犬のスゴ技はもちろん、牧羊犬に声や犬笛で指示を与えるハンドラーも腕の見せどころ。ニュージーランドの牧羊犬は主にハンタウェイとヘディングドッグの2種類ですが、吠えて羊を追い立てるハンタウェイ、にらみを利かせて羊を動かすヘディングドッグと、それぞれやり方が違うのも興味深い点です。パーマストン・ノースは農業都市とはいってもルーラル・ゲームズの会場近辺人に暮らす人々は教育関連や行政、医療機関などに従事している割合が高く、このイベントを通して農業への理解を深めるという意味も強いそうです。
ファームで牧羊犬と働くハンドラーといえば男性が多い印象ですが、2026年の大会では牧羊犬フォービーとハンドラーのブリジット・ヘンソンさんがマークした94ポイントを最高得点に、4人の女性ハンドラーチームが勝利に輝きました。
キビキビと働く牧羊犬たちは凛々しい仕事人といった感じですが、競技を離れると見学に来ていた子供たちに甘える一幕もあり、まるで「うちの子」のような姿にほっこりします。ニュージーランドらしいユニークなスポーツイベント、ルーラル・ゲームズ。2027年は3月12日~14日に開催されます。
取材・写真協力:Rural Games、NZ Sheep Dog Trial Associateion Inc.


