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2021.09.29
なかなか進化しない?エリザベスカラーの形。やっぱり付けなくてはいけないの?嫌がる犬のストレス対策
犬が病気や怪我をして動物病院で手術を受けたときなどに、傷口や塗り薬をなめさせないようにするためにつけられることがあるエリザベスカラー。犬の健康を守るための大切なアイテムですが、多くの犬はエリザベスカラーをつけられている状態にストレスを感じたり、つけるのことを嫌がるものです。
飼い主としては嫌がる犬に無理やりエリザベスカラーをつけさせるのは気が引けるものですし、どうにかしてストレスを感じにくくできないかと考えるものです。
今回は、そんな飼い主にオススメのエリザベスカラー、そして犬のストレスを減らすための工夫をご紹介します。
エリザベスカラーで犬が感じるストレス
エリザベスカラーをつけることで、犬は行動や身動きが制限されてしまいます。このことが犬がストレスを感じる最大の理由になっているようです。具体的に、どのようなストレスが考えられるのでしょうか?
■傷口をなめたり、かゆいところをかくことができない
犬は、ケガをしたり、皮膚トラブルが発生するとその場所をなめようとしますよね。エリザベスカラーをつける最大の目的は、この犬の「傷口を舐める」「傷口をかじる」「塗られた薬を舐めとる」などして、怪我や病気の直りが悪くなったり、傷口が開いたり感染症になるのを防ぐことです。
ただし、この傷口や患部を舐めるという行動自体は犬の本能によるものです。ですから本能的な行動ができないということは、犬にとってストレスになるのです。
エリザベスカラーを付けていることでドッグフードを上手く食べられなくなってしまう犬もいます。
犬の様子を観察し、強いストレスを感じている状況が長く続いているようであれば、家の中で飼い主がしっかり見守れる状況で、なおかつ散歩中、ごはん中、遊びに熱中している時など、犬の意識が傷口や患部から離れている時はエリザベスカラーを外してあげるのも良いと思います。
■視界が狭くなる
エリザベスカラーをつけると、どうしても視野が狭くなります。このことに犬が不安を感じてしまうこともあるようです。
犬がなるべく周りを見やすいように、透明な素材を使用したエリザベスカラーもありますので、場合によってはそういったアイテムを使用するのも良いですね。ただ、視界の違和感については徐々に慣れていく犬が多いようです。
たった一手間で犬も快適!おすすめエリザベスカラー
犬の病気や怪我の治療のために使用するエリザベスカラー。家の中で見守れる状況であれば外してあげることをオススメしますが、家で留守番する時などはつけておく方が安心です。そんな時に、なるべく犬にストレスを感じさせたくないなら、オススメのエリザベスカラーをご紹介します。
ただし、動物病院で手配されたものではなく飼い主が自分でカラーを選ぶ場合は注意が必要です。患部を舐められるようになっていないか、首回りのサイズが適切になっているのかどうかをしっかりと確認するようにしてください。
■首周りに柔らかい素材があるエリザベスカラー
一般的なエリザベスカラーは、プラスチックなどの硬い素材が首周りに当たり、こすれて皮膚にとっての刺激になったり、犬にとっての違和感に繋がっているケースがあります。
皮膚が弱く、エリザベスカラーを付けている周囲の皮膚がこすれて赤くなっている場合などには、首の部分にクッションとなる素材を挟ませたるのがオススメです。古いタオルやガーゼなどをつけるだけですので、家庭でも簡単に工夫できますよ。
ちょっとした小ネタなのですが、固いカラーのふちを使って器用にかゆい所を掻く犬もいるそうです。
■浮輪やドーナツのようなエリザベスカラー
エリザベスカラーと言えば、プラスチックの円錐形をもとにしたものが一般的ですよね。
しかし、円錐形のエリザベスカラーはどうしても視野が狭くなります。どうしてもそのタイプのエリザベスカラーを嫌がる犬のために、柔らかい素材でできた浮輪やドーナツのようなタイプのものも登場しています。
犬から見て前にカラーが出ていませんので、視野が狭くなりにくい構造になっています。また、このタイプのカラーは認知症のシニア犬などが狭い隙間に入り込んでしまうことを防ぐためにも使用されます。
エリザベスカラーを絶対に付けなくてはいけない訳ではありません。
まず最初に知っておいていただきたいのは、犬の病気や怪我、手術の後には絶対にエリザベスカラーをつけなくてはいけない、ということはありません。獣医師との相談のうえで(散歩中、ごはん中など)一時的に外したり、別の方法を模索しても良いのです。
エリザベスカラーをつけてから明らかにストレスを感じ、行動が普段と違ったり、上手く食事を食べられなかったり、食欲が低下してしまっているなど「あれ?」と違和感があるようであれば、エリザベスカラーを外して様子を見てください。
犬に傷口をなめさせないようにするための手段は他にもあります。たとえば傷口、または体全体を包み込むウェアタイプの術後服や、かゆみが出ている場所を舐めないようにするための苦い薬(使用する前には必ず皮膚の状態を動物病院でチェックしてもらいましょう)など、傷口を衛生的に維持するための手段は動物病院で相談すれば提案してもらえるはずです。
おわりに
今回は、犬の怪我や病気、手術の後などに使用することがあるエリザベスカラーと、犬のストレスについてご紹介しました。
なるべく早く犬に元気になってもらうために、エリザベスカラーは役立つものではありますが、犬が強いストレスを感じてしまうようなら、飼い主の判断で一時的にでもエリザベスカラーを外しても問題ありません。その時には患部を舐めたりかじったりしないように、見守ることが大切です。また、傷口などを犬が舐めたりしないようにする方法はほかにもいくつか種類がありますので、ぜひ動物病院で相談してみてくださいね。