• コラム

2025.02.13

広いドッグランやカフェで過ごす、オークランドの犬風景~南半球のDog's letter~

広いドッグランやカフェで過ごす、オークランドの犬風景~南半球のDog's letter~

世界の様々な地域に順応して暮らしている犬たち。
ところ変われば犬とのライフスタイルも変わります。日本とはちょっと違う?!共通してるかも?!と思える目新しいドッグライフ情報を、自然豊かな南半球に位置するニュージーランドからお届けします。
今回はニュージーランド最大の都市、オークランドの犬風景をドッグランを中心にお届けします。
大都市ながらもオフリードが許されている場所が1851カ所もあるオークランド。日本の様子とは異なる大都市の犬風景をお楽しみください。

DOG's TALK

この記事を書いた人:グルービー美子

この記事を書いた人:グルービー美子

ニュージーランド・オークランド在住のトラベルライター。JAL機内誌やガイドブック「地球の歩き方」などに寄稿。子供の頃から柴犬と暮らし、現在はサビ猫のお世話係。趣味はサーフィン。

オフリードにできる場所が充実

犬を安心してオフリードで遊ばせることができるドッグラン(英語ではDog Park)。
日本でもおなじみの施設ですが、発祥はアメリカで、1979年にカリフォルニア州バークレーにオープンしたオーローン・ドッグパークが最初だそうです。
一方、ドッグランと銘打っていなくてもオフリード可のエリアが比較的多いのがニュージーランドの利点。筆者が暮らすオークランド市役所のウェブサイトでオフリードが許されている場所を検索すると、広域で1851カ所、中心部だけでも216カ所ヒットしました。
「犬専用の運動場(dedicated dog exercise area)」に指定されている、いわゆるドッグランも22カ所存在します。その中でもオークランドの愛犬家に一番人気のある「メオラ・リーフ・リザーブ」をご紹介します。

メオラ・リーフ・リザーブの案内地図。赤いエリアが犬専用の運動場です。そのほかのエリアもオンリードで入場可能。

メオラ・リーフ・リザーブの案内地図。赤いエリアが犬専用の運動場です。そのほかのエリアもオンリードで入場可能。

登録不要・無料でいつでも利用できる

メオラ・リーフ・リザーブを利用する犬と飼い主たち

メオラ・リーフ・リザーブを利用する犬と飼い主たち

オークランドの中心部から車で10分ほどのメオラ・リーフ・リザーブは、溶岩によって形成された半島の自然保護区です。
面積15ヘクタールのエリア内にフェンスで囲まれた広い犬専用の運動場があり、犬好きの間ではオークランド最大のドッグランとして知られています。
ここは自治体が管理しており、犬連れ犬なし問わず無料で利用可能。
24時間開放され、日本のドッグランのように事前登録や予約は不要です。敷地内にアップダウンやブッシュ、木陰もあり、犬の水飲み場やごみ箱、人間用のトイレも完備。
犬好きが集まるので犬と飼い主の交流の場にもなっています。

メオラ・リーフ・リザーブの犬の水飲み場

メオラ・リーフ・リザーブの犬の水飲み場

呼び戻しはできて当たり前という認識

こうしたドッグランやオフリード可の場所であっても、誰もが犬を放せるわけではなく、①16歳以上の大人が監督すること、②呼び戻しができること、③いつでもつなげるようリードを持参すること、④犬の糞の後始末を必ずすることといった条件があります。
犬に関するルールは自治体によって異なりますが、オークランドの場合、犬の糞の後始末を怠ると$300(約2万7000円)の罰金が科せられるそうです。

メオラ・リーフ・リザーブにはラブラドール、ゴールデン、ボーダーコリー、シベリアンハスキーといったアクティブな中~大型犬種のほか、シュナウザー、マルチーズなどの小型犬もちらほら。
どの子も思う存分走り回って楽しそうです。
ニュージーランドのドッグランは、犬のサイズ別にエリア分けされてはいません。さらにいうと、フェンスで区切られているドッグランは少数派。ほとんどは入口の看板に「犬専用」「オフリード可」と書かれているだけで、実際には単なる公園や広場です。
英国式ドッグトレーニングの流れを汲んだこの国では、「犬は呼び戻しができて当たり前」との認識があります。
オークランドで犬同士がトラブルを起こしているのを見たことはありませんが、ドッグランやオフリード可の場所へ連れて行くなら、しつけを徹底し、犬にも社会性を身に着けてもらう必要があるでしょう。

幸せそうな犬の笑顔があふれる街

呼び戻しが完璧にできることを前提に、犬の自由度が高いニュージーランド。
「犬ウエルカム」と謳っているカフェやレストランも珍しくなく、屋外のテラス席では犬連れで食事をする人をよく目にします。
犬関連のイベントも多く、犬は日常に溶け込んだ身近な存在。
幸せそうな犬の姿がたくさん見られる環境に感謝です。

カフェのテラス席

カフェのテラス席