- コラム
- スタッフコラム
2025.04.09
【ペット栄養管理士で管理栄養士監修】シニア犬に最適なオイル比較!MCTオイル・ボラージオイル・サーモンオイルの違いと選び方

人の三大栄養素である炭水化物・タンパク質・脂質のうち、犬に重要な栄養素はタンパク質と脂質です。
一般的に「オイルは脂肪分だから太る」と避けられがちですが、適切な種類と量を選べば、健康維持に役立つ栄養素です。
とくにシニア犬には、適切なオイルの摂取がエネルギー補給や関節、皮膚の健康維持に欠かせません。
本記事では、シニア犬に最適なオイルについて、目的に合わせた選び方を解説します。
それぞれのオイルの特徴と成分
シニア犬用のドッグフードに使用されることもある機能性の高い、MCTオイル、ボラージオイル、サーモンオイルについて、それぞれの特徴や成分を解説します。
★MCTオイル

MCTオイルは、中鎖脂肪酸が主成分であり、消化しやすく素早くエネルギーに変換されることが特徴です。
そのため、エネルギー供給が必要なシニア犬に適しており、さらに脳のエネルギー源としても働くため認知機能のサポートが期待できます。
また、体脂肪として蓄積されにくいため、体重管理をしたい犬にも向いています。
もっと詳しく!MCTオイルのこと >>
★ボラージオイル

ボラージオイルは、ガンマリノレン酸(GLA)を豊富に含んでおり、炎症を抑える働きがあることから関節周りの対策に役立ちます。
さらに、正常な皮膚の構造や機能の維持を助けることでアトピー対策、また皮膚、被毛の保湿力維持に対しても期待できます。
もっと詳しく!ボラージオイルのこと >>
★サーモンオイル

サーモンオイルには、オメガ3脂肪酸(DHAやEPA)が含まれており、アスタキサンチンによる抗酸化作用があるので、関節の健康維持や加齢対策に役立ちます。
また、オメガ3脂肪酸は、皮膚や被毛の健康維持にも良い栄養成分なので、総合的な健康サポートが可能です。
もっと詳しく!サーモンオイルに含まれるEPAのこと >>
【比較表】シニア犬に最適なオイルは?
それぞれの特徴について、表にしてまとめました。
シニア犬に最適なオイルとして、主成分で比較すると特徴の違いがわかりやすいかと思います。

シニア犬に適したオイルの選び方

シニア犬に適したオイルを選ぶ際は、犬の健康状態に合わせることが大切です。
✓ MCTオイル:活力を維持したい犬
✓ ボラージオイル:皮膚トラブルが多い犬
✓ サーモンオイル:関節の健康が気になる犬
そのほかにも、オイルのエネルギー量や犬の嗜好、取り扱い方法も考慮するとよりいいですね。
シニア犬へのオイルの適切な与え方

シニア犬へのオイルの適切な与え方は、普段の食事にそのまま「ちょい足し」して与えることがおすすめです。
★おすすめの摂取方法
オイルは、ドライフードやウェットフードなど、普段の食事に直接かけることで簡単に摂取できます。
手作りごはんに混ぜたり、ヨーグルトやスープに加えたりするのもよいでしょう。
さらに、サプリメントとして販売されている商品もあり、手軽に摂取したいときはおすすめです。
★与える際の注意点
また、シニア犬の健康に良いとはいえ、多く与え過ぎるとオイルですから軟便になることもあります。
与える際は過剰摂取に注意し、便の様子を見ながら少しずつ与えましょう。
また、初めて与える際には念のためアレルギーの有無を確認しておくと安心です。
まとめ
シニア犬の健康管理に、健康維持成分のあるオイルは魅力的です。
MCTオイルはエネルギー供給や認知機能のサポート、ボラージオイルはアトピー対策やホルモンバランス、サーモンオイルは関節や脳、皮膚の健康維持に役立ちます。
シニアライフをより良く快適に過ごすために、犬の健康状態に合わせたオイルを選んで、積極的に取り入れたいですね。
ペット栄養管理士・管理栄養士:村瀬由真
*1 4年制大学の管理栄養学科を卒業。食事と栄養の知識を活用し、動物病院や給食委託会社での勤務を経験。現在はチワワや猫たちと一緒に暮らす