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2023.05.10
ドイツの街角から ~ケルンとブリュッセルの春模様~
この記事を書いた人
*1 pochinski: スペインのマジョルカ島で保護され、家族になった犬と現在ドイツで暮らす旅行&ファッションライター。趣味は犬の絵を描くこと、犬の首輪や冬用のセーターを作ること、たまに犬の手作り食やケーキ作りも。犬と暮らす日常のひとコマを不定期にお届けします。
桜にマグノリア、スイセンやチューリップと、春のケルンではさまざまな花が咲いては散っていきました。
散歩に行けば、花々の香りや小鳥たちのさえずりなど、春らしい発見がたくさん。
一方で、すでに4月上旬には公園で長々と伸びた草を刈っていたほどで、以前と比べると季節の移り変わりが1カ月くらい早くなっていることを実感します。
ドイツをはじめ、ヨーロッパの多くの国々で春の訪れを象徴する伝統行事と言えば、キリスト教の復活祭、イースターでしょう。
今年は4月9日が復活祭でした。私はキリスト教徒ではありませんが、イースターエッグやイースターバニーなど、街中を飾る春らしい彩のさまざまなデコレーションを眺めたり、家の飾りつけをしたりするは楽しいものです。
そんな復活祭の少し前、私たちはポチンスキーを連れてベルギーのブリュッセルを2日ほど旅してきました。
特にあてもなく街中をブラブラしていると、日本でもおなじみの有名チョコレート店のショーウィンドウなどには、さまざまなチョコレート製イースターエッグが。さすが、チョコレートの本場、という感じです。
お隣の国同士なのに、どうしてこうも食文化が違うのかと、ちょっぴりベルギーがうらやましくなります。
さて、話を春のケルンに戻しましょう。
春の訪れを私たち人間以上に体感しているのが動物です。
例えば、水鳥たち。パートナーを獲得したり、パートナーとの間で生まれた卵やヒナたちを外的から守ったりするため、あちこちで求愛や攻防が繰り広げられています。
水鳥の一種、雄ガモの羽は、冬の終わりころから春にかけて、緑や青などとても鮮やかな色に変わります。
春の繁殖期に見栄えよく目立つことで、雌ガモにアピールするのだとか。
ただし、ケルンに限って言えば、雄ガモが雌ガモを数で圧倒しています。
わずかな数の雌ガモの中からパートナーを得るために、雄ガモたちは厳しい競争を勝ち抜かなくてはならないようです。
いま、人工池や水路ではさまざまな種類の水鳥のヒナたちが増え続けています。運が良ければ、生まれて間もないヒナがよちよちと歩いたり、水面をすいすいと泳いだり姿にも出くわします。華やかで、にぎやか、そしてかわいらしい風景に出会えるのも春ならではです。