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2022.12.14
犬にみかんなどの柑橘類を与えてもいいの?体調への影響はないの?
大好きな飼い主が食卓などでおいしそうになにか食べていれば、「いいなあ、それ。同じもの食べたいなー」と言いたげな顔でジーっと見つめてきますよね。
だからそれがブロッコリーの温野菜であったとしても調味料がばっちりついていたら「ノー!これはダメ。食べてはいけないものなの」と、犬に言い聞かせたりします。でも‥‥。
「そもそもコレ。犬に食べさせてはいけない理由ってなんだっけ?」と、私たちに身近すぎる食品の中から、今回は冬のフルーツとしておなじみの「みかん」そして「柑橘類」に注目してみました。
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POCHIのペット栄養管理士 岡安
ペット栄養管理士です。犬ぞりやフリスビーなど、犬とできるアクティビティが好き。大型犬を見るとテンションが上がります。
犬がみかんを食べてしまった!これって大丈夫?
ちょっと目を離した隙に、剥いておいたみかんを犬がパクッと食べてしまった…。そんなこともあると思います。
犬は飼い主が美味しそうに食べているものに興味を持つもの。ですから、こういった事態は起こりえます。
犬がみかんを食べてしまったとしても、基本的には問題はないといわれています。
みかんを始めとした柑橘類に含まれる成分に、犬の体調に影響する成分は含まれませんので、レモン、オレンジ、ゆず、ポンカン、グレープフルーツなどを犬が食べてしまっても大丈夫。ドッグフードや犬用のオヤツの中にも、柑橘類を材料として使用しているものがあります。
柑橘類にはビタミンCを始めとしたビタミン類やクエン酸などの健康維持に役立つ成分も含まれています。上手く取り入れることができれば、体調管理に役立てることもできそうです。
ただ、人間よりもずっと優れた嗅覚を持つ犬にとって柑橘類は香りや酸味が強すぎるようで、苦手意識を持つ子は多いです。
犬にみかんを食べさせるなら、白い薄皮は取るべき?
さて、みかんは中の果実が白い薄皮に包まれていますが、犬に食べさせるならこの皮を剥いてあげた方が良いのでしょうか?
消化器系が弱い犬の場合は、取り除いてあげた方が無難です。この白い皮を構成するのはペクチンと呼ばれる繊維質。実は他のフルーツにも含まれていて、時間をかけてフルーツを加熱していくととろみがついていくのはこのペクチンの働きによるものです。ペクチン自体は繊維質として腸内環境を整えるなど、非常に役立つ成分ではあるのですが、みかんの皮となるとその密度はかなりのもの。ウンチがゆるい場合は排便を促すので注意が必要です。
ただ、健康的で若い犬であれば、多少白い薄皮が付いていても問題はないと思いますので、一度にたくさん与えなければ、あまり気にしないで大丈夫です。
犬にみかんなどの柑橘類を与える時のポイントまとめ
犬にみかんを与えても大丈夫な食材ですが、その際の注意点を簡単にまとめてみました。
■一度にたくさん食べさせない。
■熟したみかんは糖分が豊富なので、オヤツとして与えるならほどほどに。
■強い香りや酸味が苦手な子も多いので無理強いはしない。
■白い皮には役立つ成分も含まれるが、軟便の時は剥いてあげた方が無難。
おわりに
今回は、冬に美味しい旬を迎えるみかんを犬に与えることについてご紹介いたしました。基本的に犬の体調を害するような成分はありませんし、柑橘類に含まれる栄養素は犬の健康維持に役立つものもありますが、強い香りや酸味は苦手とする犬が多いので無理に食べさせたりするのはNG。
犬が食べたがる様子を見せたとしても、口からぽろぽろと吐き出すことはあります。犬にも好みはありますから、「あ、好みじゃないのね」と飼い主が全部美味しく食べてしまいましょう。